ちょっと硬派なコンピュータフリークのBlogです。

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2013-12-27

DB設計の難しさ

今日は徒然なるままにDB設計について思っていることを並べてみようと思う。

2013-12-20

InnoDBのREPEATABLE READにおけるLocking Readについての注意点

本日は、MySQL Casual Advent Calendar 2013の20日目である。というわけでカジュアルに小ネタを紹介しよう。

2013-12-14

SQLインジェクション対策に正解はない

最近、SQLインジェクションのネタが盛り上がってるようだ。下記のTogetterまとめあたりが震源地だろうか。

「プリペアードクエリが基本だけど、動的に SQL を組み立てる場合もあるから、そういう場合に備えてエスケープも知っておいたほうがいいかも」 - Togetterまとめ

まとめを読んだ感想としては、「どちらの意見も間違ってはいない」というものだ。前提あるいは見方が異なるために、見解の相違が生じているだけのように思う。SQLインジェクションについては私も若干思うところがあるので意見を書いておこうと思う。

2013-12-10

IDの設計についてのさらに突っ込んだ議論

今日も前回に引き続きデータベース設計の話をする。今回の話で一旦データベース設計については筆を置くつもり(ブログ書いてないで原稿書けよ>俺)であるが、その前に話をすっきりさせて置きたいと思う。最後を飾るテーマはIDの設計である。

2013-12-08

リレーショナルモデルのドメイン設計についての議論

リレーショナルモデルを実践するには、ドメイン(≒データ型)を如何に正しく設計するかということが極めて重要になる。しかしながら、ドメインをどう設計すべきかという議論はあまりされていないように思う。その結果、ドメインについての理解はあまり進まず、データベース設計に失敗しているパターンが多いように思われる。

というわけで今日のテーマはドメインである。

2013-12-07

Dbtech Showcase 2013で使用したスライドを公開しました。

11月は非常に多忙な月であった。セミナーでの発表を3つこなすというのは、私のペースからするとかなり無茶だったかも知れない。反省。

さて、スライドを公開する順序が前後してしまったが、11月に発表したひとつめのセミナーがDbtech Showcase Tokyo 2013だ。発表内容はMySQL Clusterに関するもので、題して「MySQL Cluster 徹底活用術」だ。どのようなシーンで利用できるかというコンセプトのもと、構成や性能、運用といったトピックについて解説している。

2013-12-04

ナチュラルキーとサロゲートキーについての議論

とあるブログエントリで「ナチュラルキーを主キーにしてはいけない」という主張を見かけたのでこれに反論しておく。これはリレーショナルモデル的には明らかに間違った考えだからだ。

2013-12-03

ヒゲモジャのギークが提案する技術習得戦略

先月、Dbtech Showcaseで松信さんがデータベース技術の羅針盤という講演をされた。残念ながらプレゼンそのものを観に行くことはできなかったが、その前の日に松信さんと一緒に昼飯を食べたとき、講演のあらすじについては伺っていた。その際にも同じようなことを松信さんには言ったのだが、スライドを見直した上で改めて自分の意見をまとめておこうと思ったので筆をとることにする。

なお、このエントリではスライドに書かれているトピックについて語るので、まだ松信さんのスライドを見てない人は先にスライドに目を通してから本エントリを読んで欲しいと思う。結論は全く違った方向に進んで行くが、その点は了承して頂きたい。

2013-12-01

その選択、ちょっと待った!NoSQLデータベースへ乗り換える前に検討すべき3つのポイント

最近、どうも安易に「NoSQLにすれば厄介なDB設計から開放される」と考えている人が多いように思えて仕方がない。だが待って欲しい。本当にNoSQLと呼ばれるデータベースを使えばアプリケーションの開発・運用の苦しみから逃れられるのだろうか。もちろん「そんなことは無い!!絶対にだ!!」と私は考える。今日はその理由について語ろうと思う。

2013-11-29

DBエンジニアのための技術勉強会で発表したスライドを公開しました。

DBエンジニアのための技術勉強会というイベントで、リレーショナルモデルにおけるDB設計について話す機会を頂いた。リレーショナルモデルは非常に重要であるにも関わらず、現場ではないがしろにされてしまっている。その結果、アプリケーションのロジックを上手くクエリで表現できず、開発現場では非効率な開発が行われ、多くの人がデスマ的な状況に追い込まれている。そういう危機意識について、これまで何度か本ブログでも書いてきたし、WEB+DB Pressで連載している動機もその点にある。リレーショナルデータベースはやはりリレーショナルデータベースとして使うべきだ。そのための鍵となるのが、DB設計である。

2013-11-25

オープンセミナー徳島で発表したスライドを公開しました。

徳島オープンセミナーというイベントに招いて頂き、MySQLの運用まわり(?)の話について話す機会に恵まれた。運用といいつつ運用以外の話も色々混じっているが、平たく言うと「MySQLを使う上で躓きやすいポイント」というのが今回のお題である。セミナーで用いた資料を公開したので気になる人は参考にして欲しいと思う。

2013-11-20

開発者に贈る、コーディングが捗る漢のBGM10選

皆さんは普段音楽を聴いているだろうか。音楽業界が縮小していると言われて久しいが、私自身は音楽は嫌いというわけではない。昔から邦楽は好きではなかったので、邦楽に費やしたお金は非常に小さいが、音楽はむしろかなり好きな方だ。集中したいとき、余計なことを考えずに目の前のことに取り掛かりたいとき、行き詰まったとき、気分を変えたいとき、そんなとき手軽で役立つのが音楽だ。BGMを流すだけで仕事が捗るなら安いもんである。

今日は私が普段聴く曲の中から、開発者の皆さんのコーディングが捗る(と思われる)曲を10曲紹介したいと思う。なお、捗るかどうかは個人差があり、万が一捗らなくても保証はできないのでその点はご了承頂きたい。本エントリにはオチはないのでその点も悪しからず。

2013-11-17

データベースアプリケーション開発を炎上させる負のスパイラル

毎度おなじみ、はてブのホットエントリに「SIをダメにする負のスパイラル」というタイトルのまとめが掲載された。きしだ氏とはかなり視点は違うものの、開発現場の問題点については少し思うところがあるので意見を書いてみようと思う。と言っても、以下の話の内容はデータベースアプリケーションに限定した話であり、またSIerだけに限った話ではないのでその点はご容赦頂きたい。もちろんSIer各位の案件はデータベースは必須なので、本エントリで触れる問題点には該当するだろう。

2013-11-05

最新鋭のノートPCには欲しいヤツがないので、泣きながら一世代前の機種を購入したという話。

先日、別のエントリでも書いたが、実は最近ノートPCを新調した。以前使っていたものが購入後3年経過し、サポートが切れたからだ。サポートに従事するものとして、やはりサポート期間というものは大事にしなければならない。(ちなみに、以前のマシンも壊れているわけではないので、クッキーを焼いたりするのに大いに役だってくれた。メインマシンが壊れるなど、いざという時にはいつでも活躍できるようスタンバイしてる感じだ。バックアップがあるのはやはり安心である。)

というわけで、本日は新しいマシンについて何故これを選択したかという話や、設定などを紹介したいと思う。

2013-11-03

クッキーを1ゼタ枚以上焼いたけど質問ある?

既にブームが過ぎ去った感があるが、クッキークリッカーというゲームが流行っているらしいと聞いたのが先月のこと。本の虫のエントリを読んでからだった。それまでもTwitterのTL等でクッキークリッカーという単語は目にしていたのだが、全く興味もなかったので、「これってブラウザのクッキーをアレするイケナイゲームなんだろうか。物騒なもんが流行ってんなー」ぐらいにしか思っていなかった。ところが、江添氏があまりにも熱くクッキーについて語っているので、何となく興味が湧いてしまった。そしてブラウザのクッキーをアレするゲームではなく、単なるブラウザゲームであるということも理解した。江添氏の文章を見て思ったのは、「そんなにも面白いのか。」ということだった。

そんな折、友人がクッキークリッカーをやっているというのを知り、俺のハートにも火がついた。

「友人をぶち抜いてやる!」

ということでクッキークリッカーを始めたのだが、直ぐに友人の枚数を追い抜くことができた。そして現在ははるか彼方の枚数(1 * 10^21枚以上)へと到達し、友人からも遠い目で見られるようになったので、クッキーを効果的に増やす方法について紹介しようと思う。

2013-10-16

たった30秒でMySQLをコンパイルする方法 rev.2

もう2年以上前になるが、以前「MySQL 5.5をわずか30秒足らずでコンパイルするためのテクニック」というエントリを書いた。 エントリに書いた内容はそれなりにコンパイルの高速化に寄与はするが、実は測定方法は正しくなかった。このことについて、いつも冷静さを失わない奥一穂氏から、いつもの冷静さで指摘を頂いた。


奥さんの言う通りである。指摘をもらってから気がついた。反省した。それからからずっと「まっとうにコンパイルして30秒を切る方法」を模索してきた。そしてついに、ccacheを使わずにまっとうにMySQL 5.5のコンパイルを30秒未満で実行することが出来たので、その方法を紹介しようと思う。

速いマシンを買う

2013-09-30

GNUプロジェクト30周年おめでとう!

[ Celebrate 30 years of GNU! ]

我らがリチャード・ストールマン氏(以下、敬称略)がGNUプロジェクトを孤軍奮闘ながら発起してから30年を迎えた。30年前と言えばWindowsすら無かった頃であり、コンピュータの世界は今とは全く異なっていただろう。「だろう」というのは筆者が当時まだ子供であり、その頃の業界について伝聞でしか知らないからである。

GNUプロジェクトは言うまでもなく、自由なソフトウェアによるオペレーティングシステムを作ろうという一大プロジェクトである。今のようにインターネットもなく、容易に支援も得られそうにない中で、独りでOSを創りあげようなどと起ち上がるのは如何に無謀なことであったか。しかし、その無謀のおかげで今日のソフトウェア業界の姿があるのは間違いない。

今日はGNUプロジェクトの重要さについて、改めて語ろうと思う。

2013-09-27

MySQL Cluster Casual Talksで使った資料を公開しました。 #mysql_jp

昨夜、MySQL Cluster Casualにおいて、「カジュアルにMySQL Clusterを使おう」というタイトルで発表をした。その資料をスライドシェアにアップロードしたので、カジュアルにMySQL Clusterを使ってみたい人は参考にして頂きたい。

2013-09-12

書評:「アベノミクスを殺す消費増税」〜不況を作り出した張本人は誰か。


日本に住んでいる我々は誰しも日本の税制と無関係では居られない。消費税の増税に対する判断が今なされようとしている。

税収が悪化しているのだから増税は仕方がない。五輪が決まったし景気が良くなるはずだから増税しても平気だろう。最近はそのような論調が目立ってきているように思う。

だが、本当に消費税が上がると税収が改善するのだろうか。景気への悪影響はないのだろうか。そのような疑問は当然皆あるだろう。

そこでオススメしたいのが表題の書籍である。

消費税を増税したところでトータルの税収は増えないし、景気への悪影響は甚大だ。本書を読めば何故そうなのかが分かる。そして過去の政策の失敗に憤ること間違いなしである。

2013-09-04

なぜ日本ではiPhoneが売れるのか

先日、毎度おなじみのはてなブックマークのホットエントリに次のような記事が上がってきた。

日本人がAndroidよりiPhoneを選ぶ本当の理由 - NAVER まとめ

このまとめ記事で紹介されている「本当の理由」というのは、「海外ではAndroidが安いから。iPhoneは給料の何倍もするので高嶺の花」といったような内容であるが、この認識は半分正解で半分間違いである。海外でAndroidが異常に安いのではなく、日本でiPhoneが異常に安いため海外と価格が逆転してしまっているというのが現状だ。今日はこの点について少し分析してみようと思う。

2013-08-15

書評:「統計学が最強の学問である」→ はい。


この本を手に取ったのは単に売れているという理由からではない。むしろ話題になっても「なんかミーハーなタイトルだなー」ぐらいにしか思わず、あまり興味がわかなかった。

ところが、先日同僚の木村氏に誘われて参加した飲み会で、なんと著者の西内氏と話すという幸運な機会に恵まれた。西内氏は話が非常に上手で、ユーモアのセンスや頭の回転の速さ、そして匂い立つリア充臭を醸し出していた。著者に興味がわけば、著書にも興味がわくのが人情である。そして読んだ結果、とても面白い本だったので皆さんに紹介しようと思う。

2013-08-13

プログラミングは「教わる」ものか、「学ぶ」ものか?

人気ブログ、Life is beautifulの著者である中島氏が、『プログラミングは「教わる」ものか、「学ぶ」ものか?』というお題に対して回答を述べている。回答の要旨はこうだ。

わたしの答えは、「“教わる”のではなく“学ぶ”もの」です。

わたし自身が、独学でやってきましたから。高校生のころ、『TK-80』を組み立てて初めてプログラムを書くようになってからずっとです。大学ではプログラミングを“教わる”授業も受けましたが、残念ながら仕事には何も役に立ちませんでした。

社会人になってMicrosoftでWindowsの開発にかかわった時も、まずやったのはひたすらソースコードを読む作業。誰かにプログラミングを教わったという記憶がありません。

正直なところ、この回答には異論があるし、これからコンピュータについて学ぼうとする人にとっても弊害があるように思うので、今日はそのことについて語ろうと思う。

2013-08-06

第一回中国地方DB勉強会で発表したスライドをアップロードしました。

岡山でDB勉強会を開催するのだがMySQL 5.6の新機能について話して貰えないか。先月そのような提案をいただき、岡山までノコノコと顔を出してきた。JPUG(日本PostgreSQLユーザー会)主催かつ岡山という自分にとっては遠方の地で誰一人顔見知りが居ない中、若干緊張していたのだが、皆さん温かく迎えていただき楽しい時間を過ごすことができた。やはりデータベースを嗜む同士、通じ合うものである。皆さん勉強熱心で様々な質問、意見交換を通してとても勉強になった。大垣さんの発表もとても勉強になった。やはり「勉強会で発表すると自分が勉強になる」という法則が発動したように思う。

2013-07-28

qpstudyで発表したスライドをアップロードしました。

本日、qpstudyで「データベースとは」という内容について、そして「リレーショナルモデルとは」という内容について話す機会を頂いた。リレーショナルモデルという硬い内容であったにも関わらず、出席者の皆さんには最後まで良い反応をして頂けたように思う。実はリレーショナルモデルについて誤解している、あるいは知らない人が本当に多い、そして良い解説書がないということを普段問題として感じており、そういった背景から今回qpstudyの話を引き受けさせて貰った。今回発表した内容が皆さんのお役に立てば幸いである。

発表の内容はほぼ現在WEB+DB PRESSで連載している「理論で学ぶSQL再入門」のいくつかの回のものを要約したものになっている。連載ではさらに詳しい内容について説明しているので、興味のある人はぜひWEB+DB PRESSのバックナンバー(連載はVol.68〜)を購入して頂きたい。

本日発表したスライドはこちら。

2013-07-25

夏の講演予定など

最近スライドの作成にかまけててめっきりブログを更新出来ていない。次のスケジュールで講演する予定なので興味のある方は是非来て頂きたい。ただしqpstudyは既に満員御礼である。

  1. qpstudy 2013.07 on Zusaar
  2. 第一回 中国地方DB勉強会 | Local Search - Search an event nearby
  3. プログラム | CEDEC 2013 | Computer Entertainment Developers Conference

qpstudyとCEDECは若干内容がオーバーラップしてるのでどちらか一方でも構わないが、話の視点は変えるつもりである。

2013-07-03

手のひらの上のデバイスがあなたを監視する!!スマホとプライバシーについて考える。

Slashdot(本家)の記事で、モトローラのスマートホンが勝手にユーザーのデータをネットを通じて送信していたという記事が掲載されている。

Motorola Is Listening - Slashdot

詳しい内容は元記事(下記)を見て欲しい。

Motorola Is Listening - Projects - Beneath the Waves

記事を見ると分かるが、まさにありとあらゆる情報が、その多くが安全でない手段で送信されており、さらに送信されている情報にはパスワードといったセキュリティ的に非常にまずいものから、Facebookの友達情報、メールの宛先や差出人、GPSの位置情報といったプライバシーに関わるものがてんこ盛りとなっている。前回のエントリでプライバシーの重要性について書いたばかりなのだが、今回はその延長としてスマートフォンにおけるプライバシーの問題について考察しようと思う。

ネットとプライバシー

スウェーデンで「インスタグラム裁判」と呼ばれる裁判の判決が出されたそうだ。

SNSで高校生の性生活「暴露」、裁判の末に・・・ 「サセ子ちゃんは誰?」の代償~北欧・福祉社会の光と影(16)

以下はニュースからの引用である。

事件の発端は、スウェーデンの第2都市ヨテボリに住む女子高生2人が、このインスタグラム上に「奔放なセックスライフを送っている」とされる同年代の男女の写真を投稿・共有するアカウントを作成したことだ。

これが大きな波紋を呼び、アカウントが稼働した翌日に暴動が発生、数十人の高校生が逮捕される騒ぎとなった。

この「黒幕」としてアカウントを作成した2人の少女が起訴され、ヨテボリ地方裁判所での約3週間にわたる公判の後、「すべてのケースにおいて深刻にプライバシーに立ち入る性質を持つもの」であり、「重大な名誉毀損に当たる」とされて有罪判決を受けた。

事の顛末については記事を参照して欲しい。

このような事件はたまたま海外で起こったものだが、日本の社会にも同様の事件がいつ起きてもおかしくない素地があり、決して対岸の火事ではない。このような事件を繰り返さないために我々は何をすべきだろうか。今日はこの点について考察してみようと思う。

2013-07-01

ネットの暴力性

ブログで問題発言をして炎上した県議が自殺と思しき状況で死亡したという痛ましい事件が起きた。皆さんの中にもご存知の方が多いだろう。

岩手県議:小泉氏死亡、自殺か 病院非難でブログ炎上- 毎日jp(毎日新聞)

この件について様々な言論が飛び交っているが、皆一様に大切な点をスルーしているようなのでひとこと言っておきたい。

2013-06-27

MySQLでVisual Explain

MySQL Workbenchの次期バージョンである6.0のベータ版が公開された。例によってMySQLのダウンロードサイトで公開されているので、新機能が気になる人はゲットして試してみて頂きたい。見た目が若干今流行りのフラットデザインっぽくなってシャレオツ(笑)な感じに仕上がってる。

ベータ版が公開されたのを記念して、Workbenchに搭載されているナイスな機能について紹介したい。そう、Visual Explainだ。Visual Explainとは読んで字のごとく、SQLの実行計画を視覚的に表現したものだ。SQLが複雑になると、その実行計画は理解し辛いものとなる。

今日はVisual Explain基本的な使い方と、それがどのように見えるかを紹介しようと思う。

2013-06-25

MySQLのmanページのライセンスについて

MySQLのmanページのライセンスがGPLからプロプライエタリライセンスに変更されたというようなことが騒ぎになっている。既にご存知の方はいらっしゃるだろうが、これはバグであり意図して行ったものではない。何故このようなバグが起きたかということも含め、今日はmanページにまつわる話をしたい。

2013-06-20

隙がなくなったMySQL Cluster 7.3登場!!これで勝つる。

MySQL Cluster 7.3の正式版がリリースされた。このバージョンで追加された新機能は少ない。だが、これまでにリリースされたMySQL Clusterのバージョンの中で、この7.3こそが最も重要なバージョンである!と私は考えている。新機能は少ないが非常に重要なものが詰まっているからだ。今日はMySQL Cluster 7.3の新機能について見てみよう。

2013-06-13

プログラミングを教育する前に必要なこと

Rubyの作者、我らがMatzが政府がプログラミングを義務教育にしようとしていることに対して苦言を呈している。Matzが指摘している問題点は3つ。

  1. 誰が教えるか。あるいは教えることが出来る教師は揃っているのか。
  2. どのように評価するか。プログラミングは芸術に近いのにどうやって点をつけるのか。
  3. 何を教えるか。

詳しいことは元記事を見て頂きたい。もちろん私はMatzの苦言には大いに賛同している。正直政府は無計画にキャッチーなネタをぶちあげているだけにしか見えない。だが、コンピュータについての教育は一切役に立たないのかというと、そうでもないように思う。dankogai氏がMatz氏の記事を受けて、コンピュータを遊び道具として置いとけみたいなことを書いてるけど、それもどうかなと思う。遊び道具として置いといたところで、自発的にプログラミングをしようと思う子供などほとんど居ないだろう。せいぜいゲームで遊ぶか、みんなエロサイトを覗いて喜ぶ程度ではないだろうか。

そこで、今日は「子供に何を教えるべきか」ということについて提言をしてみたい。

2013-06-08

はてなのデザイン変更はイノベーションか。

何やらはてなの社長であるjkondo氏がTwitterでおもしろ発言をして話題になっている。





この発言ははてなブックマークの全面的なリニューアルに対する批判的な意見が多いことを受けてのものだ。ただし発言自身はjkondo氏自身のものではなく、増田(はてなAnonymousダイアリー)からの引用なので、厳密にはjkondo氏の言葉ではない。しかし当然ながらjkondo氏が気に入ったり共有したかったフレーズだから引用されたものであろう。(真相は違うかも知れないが、少なくともそういう印象は与えている。)

変化には抵抗勢力(jkondo氏曰く老害)がつきものだ。多数の反対意見は単に変化への拒否反応という可能性もあるが・・・果たしてこのデザイン変更はイノベーションと呼ぶにふさわしいものだろうか。

2013-05-22

大阪方面のデータベース技術者に朗報!データベース技術の祭典、db tech showcase 大阪 2013が来週開催

5月29(水)〜5月31日(金)の3日間で、db tech showcase 大阪 2013が開催される。db tech showcaseは、大阪方面で開催されるデータベース系のイベントとしては特大規模である。データベースの最新動向について知りたいが東京で開催されるイベントにはなかなか足を運ぶことができないという人は、ぜひ参加してみてはいかがだろうか。去年のdb tech showcaseではMySQL 5.6の新機能についてセッションを担当させて頂いたのだが、今年は都合により私は不参加となってしまった。私は出ないがMySQL関係では初日(29日)にMySQLエバンジェリストの梶山氏が登壇する予定なので、ぜひ足を運んで頂きたいと思う。まだdb tech showcaseのホームページには反映されていないが、MySQLの最新動向について様々な話が聞けるはずだ。梶山氏からはnode.jsやHadoopといった気になるトピックについての紹介もあるはず(チラリ)なので、お腹いっぱいになること請け合いである。

追記

来週はMySQL勉強会 in 大阪(第4回)も開催予定なので、MySQLについてガッツリ勉強したいという人はこちらへどうぞ。以下、勉強会のサイトから引用。
MySQL 5.6が2月にGAになりましたが、早くも MySQL 5.7 の最初の開発版5.7.1がリリースされました。他にもMySQL Clusterの次世代版MySQL Cluster 7.3のDMR2や、 MySQL Applier for Hadoop など新しいネタも出てきたので、勉強会を開催したいと思います。

2013-05-20

災害時にペットを救済するための提案

前回のエントリでは環境省のガイドラインに対して反対の立場であること、そしてその理由について書いた。エントリの主張は主に「災害時に避難所にペットを連れ込むことは避けるべき。ペットを死なせたくないのなら元から飼わないのが一番」という内容だった。ただし、災害時に避難所にペットを持ち込まないなら現在進行形で飼われているペットが救済されないだろう。(誤解を避けるために明言しておくが、私は動物が好きだから無闇に死なせたりするべきではないと考えている。)あくまで避難所を利用せずペットを救済するにはどうするべきかということについて、とてもナイスなアイデアが浮かんだので書いておこう。

2013-05-13

環境省がクソのようなガイドラインを策定しようとしている件

今回はコンピューターの話ではないので、興味がない人はスルーして頂きたい。

環境省が地震などの災害時に被災者が避難所や仮設住宅にペットを持ち込むことができるようにガイドラインを作成しようとしているらしいが、いくらなんでもこれは止めたほうがいいのではないか。こんなことを政府が言い出すのは本当に馬鹿げている。環境省には現実が見えていないのだろうか?あんまりにも腹が立ったので問題点を指摘しておきたいと思う。

2013-05-01

MySQLは立ち止まらない・・・MySQL 5.7開発版登場!

まだMySQL 5.6が登場して興奮冷めやらぬところだが、MySQLの開発チームはその手綱を緩めることはない。次期バージョンの開発版であるMySQL 5.7.1がすでに登場している。MySQLの開発リリースモデルではマイルストーンリリースと呼ばれるマイナーバージョンごとに新しい機能が盛り込まれる。(参照:MySQL 5.5登場)MySQL 5.6系での最後のマイルストーンリリース、つまり新しいバージョンが盛り込まれたバージョンがマイルストーン9、そして5.7.1がマイルストーン11となる。(マイルストーン10、つまり5.7.0はリリースされていないバージョンとなっている。)MySQL 5.7が正式版になるまでに、いくつのマイルストーンリリースを経るか、つまりどれだけ新機能が搭載されるかについては今のところ未定だが、新しいバージョンのリリースが待てない!という人はぜひMySQL 5.7.1をインストールしてwktkして頂きたい。

それでは、MySQL 5.7.1、マイルストーン11時点で搭載された新機能を見てみよう。

2013-04-27

DRMがウェブに持ち込まれようとしている未だかつてない危機

我らがフリーソフトウェア財団が、最近W3Cに提案されたEMEという規格について警告を発している。EME(Encrypted Media Extensions)はウェブ上のメディアに対してDRMを持ち込む規格である。オー・マイ・ガッ!!なんということだろう。

なぜDRMがダメなのか。ウェブの良い点はHTMLという共通の規格によって、ブラウザーが違えど誰もが同じページを参照することができるということだ。どのようなOS、どのようなデバイス、どのようなブラウザでも関係ない。現在でもFlashが組み込まれたページという問題はあるものの、HTMLによる表現の共通化は割とうまくいっている。標準化が進むHTML5はさらにそのFlashも不要になる可能性を秘めている。DRMはウェブの良さを台無しにするからである。

EMEはそのような自由なウェブを真っ向から否定するかのような存在なのだ。

2013-04-26

KDE「Waylandで行くぜ!!」

先日、ドイツのニュルンベルク地方でKDEのPlasma Workspace(ウィジェットやパネルを描画するエンジン)の次のバージョンについての会議がおこなわれた。そこでPlasma Workspace 2はどのようなものになるべきかということが話し合われたのだが、その内容がKDEのサイトにまとめられている。要点だけ抜き出すと次の通り。

2013-04-25

書評:電気代500円。贅沢な毎日


以前、「電気代500円」というセンセーショナルな文字が東京新聞のウェブに掲載され、衝撃を受けたことを覚えている。すでにウェブ上に記事は残っていないが、2ちゃんのまとめサイトなどに無断転載されたものがあったりするので読むことができる。2ちゃんねるの反応は「時代錯誤だ」とか「全然羨ましくない」、「節約も度が過ぎるともはや宗教じみてキモい」といった心ない文字であふれている。果たして本当にそうか?その回答をくれるのが本書である。以下、若干のネタバレ注意。

2013-04-22

RDBMSに関する典型的な誤解が絶えないという現実

新入社員必読、データベースの基本を理解しよう - データベースはなぜ必要なの?:ITproという記事に対するブクマで次のようなIDコールが来た。(現在はコメント返しへのお礼が入っているので、文字数制限のためオリジナルのコメントは少し切り詰められている。)

"リレーショナルデータベースはすべてのデータを2次元の表形式で表現"こういうのもリレーションが2次元構造という誤解の一種なんだろうか。id:nippondanjiさんが書いてたような。

さて、この疑問に対する正解は如何なるものだろうか?

2013-04-19

フリーソフトウェア運動は方向性を間違えてはいない

TechCrunchの翻訳記事でフリーソフトウェア運動はどこで方向性を間違えたのか(そしてその修正方法)というものが掲載された。この記事を読んだとき、そもそもそのタイトルに違和感を覚えてしまった。疑問が「どこで」というものになっているので、何だかフリーソフトウェア運動が方向性をすでに間違えているような印象を与えるわけだが、そもそもフリーソフトウェア運動は方向性を間違えているのだろうか?すでにタイトルで結論を書いてしまっているが、興味のある方はぜひ少しだけお付き合い頂きたい。

2013-04-03

書評:「7つのデータベース 7つの世界」


訳者、角 征典氏より献本御礼。「7つのデータベース 7つの世界」はそのタイトルの通り、7種類のデータベースソフトウェアについて解説したNoSQLの道標とも言うべき書籍である。7種類のデータベースとして紹介されているのは、PostgreSQL、Riak、HBase、MongoDB、CouchDB、Neo4j、Redisである。本書は非常にそそるタイトルであり、わくわくしながらページをめくった。だが、第2章「PostgreSQL」で期待感は打ち砕かれることになる。

正直なところ、この書籍について書評を書くのはどうしようか迷ってしまった。なぜならば、第2章の説明がかなり間違っているからである。そのため、書評を書こうとするとどうしても辛口にならざるを得なかった。献本して頂いた角氏にその旨を伝えたところ、それでも良いと快く了承して頂いた。本当に辛口になるのでその点は容赦して頂きたい。

2013-02-25

Ubuntu脱出計画その1 〜動機編〜

実は最近Ubuntuから別のディストリビューションに転向した。そろそろ新しい環境にも慣れてきたのでエントリにまとめようと思う。

だが、新しい環境について語る前に、なぜUbuntuから乗り換えたのかということについて語ろうと思う。語らなくて良い?いや、まあそう言わずに聞いて行って頂きたい。

2013-02-18

【書評】まさに万人のためのPython入門書「みんなのPython 第3版」


著者、柴田氏より献本御礼。Python入門書籍の定番中の定番が、なんと第3版まで到達した!!しかもバージョン3対応!!というわけで拝読させて頂いたのでレビューをしてみたいと思う。

2013-02-12

オープンデータアイディアボックスで行政機関がアイデア受付中!

あまり話題になっていないようだが、オープンデータIDEABOXというサイトが開設されている。ここでは行政が取り組んでいるオープンデータ(行政機関や公共機関などが保有するデータをコンピュータが処理可能な形式で公開して、行政の透明性・信頼性の向上を図るとともに、国民や企業がその利活用を図ることを通じ、経済・社会の活性化を図る取り組み)に対する意見を絶賛募集中だ。開催期間は2月いっぱいまでなので、オレオレ!!オレにもひとこと言わせてくれ!いいアイデアもってるヨ!!という人はぜひアイデアを投稿して欲しい。既存のアイデアに対して賛成や反対を表明したり、コメントによるディスカッションなども可能になっている。

「どのような利用のアイディアがあるのか」「どのようなデータ公開を望むのか」「公開や利用のルールはどうあるべきか」といった話題は、真剣に取り組めばきっと公益にとってプラスになるはずだ。最近はLTSVが話題になってるが「データはLTSV形式で公開して欲しいよね〜」というような提案などもアリだろう。

よりよい社会を作り上げるには一人ひとりの助力が必要である。もしあなたがよりよい社会、より暮らしやすい日本の社会を望むならば、皆で知恵を持ち寄ろうではないか。行政機関に対して直接意見を伝られるチャンスは滅多にないので、ぜひこの機会にオープンデータIDEABOXに参加してみてはいかがだろうか。

2013-02-06

MySQL 5.6正式リリース!! #mysql56

待望のMySQL 5.6が正式にリリースされた。正式版の最初のバージョンは5.6.10である。コミュニティ版(MySQL Community Server)は下記のページからダウンロードできるので、ぜひ今すぐダウンロードして頂きたい。

MySQL Downloads

MySQL 5.6のリリースにあわせて、GUIツールであるMySQL Workbenchやドライバも新しいバージョンがリリースされており、MySQL 5.6対応となっている。それらの周辺ソフトウェアもチェックして頂けると幸いである。

2013-01-26

紹介:【書籍】SQLアンチパターン


リレーショナルデータベースの父、エドガー・F・コッド氏が論文を発表したのは1970年。私が生まれる前の話である。そしてSQLがANSI標準になったのが1986年。RDBMSを、そしてSQLを使ったシステム開発は常に主流で在り続けたと言っても過言ではない。そんな歴史のあるSQLであるが、未だに多くの人はSQLを使いこなせて居ないように見える。

SQLはとても奥が深い。ソートやトランザクションが使用出来るおかげで、リレーショナルモデルを無視して単なるデータの入れ物として使ってもそれなりに便利だったりする。だが、それが今現在多くの悲劇を生んでいる原因でもある。多くの人が同じようにSQLを理解せず、そのため多くの人が同じ悲劇に見舞われる。そう、それがアンチパターンである!

今回紹介するSQLアンチパターンは、洋書SQL Antipatternsの邦訳版だ。私は元々英語版のファンでであり、人々が陥りやすいSQLの悲劇をユーモアたっぷりに紹介してくれるこの書籍が大好きなのである。その邦訳版がこの度発売された!!