ちょっと硬派なコンピュータフリークのBlogです。

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2010-04-27

日経BP「みてわかるクラウドマガジン vol.1」を読んだ。



Publickeyで紹介されていた雑誌、「みてわかるクラウドマガジン」を読んでみた。今やIT業界では右を向けばクラウド、左を見てもクラウド、猫も杓子もあばたもほくろも(違)クラウドである。そんなIT業界を代表するバズワードである「クラウド」だが、それゆえその実体を(世間では何をもってクラウドと呼んでいるかということを)把握するのは難しい。クラウドという言葉を考えるには、ITに関する浅く広い知識が必要となる。そこで、一見の価値があるのが「みてわかるクラウドマガジン」だ。

2010-04-23

mysqlsnifferでMySQLのプロトコルをキャプチャリング

MySQLで接続関係の問題、具体的に言うとAborted_clientsやAborted_connectionsというステータス変数が増え続けてしまうような現象に遭遇することがある。MySQLは、そういったネットワーク関係の問題をあまりたくさんログに記録しないようになっている。DoS攻撃などでログが溢れかえってしまわないようにするためだ。そんなとき、試して頂きたいのがmysqlsniffer。

2010-04-22

貧乏だってプロファイリングは出来る!! - poor man's profiler

従来より、プロファイリングのためのソフトウェアと言えば高価なものが中心であった。もっと安く、お金を掛けずに、簡単に、早くプログラムのボトルネックを探し出す方法はないのか?!ということで編み出されたプロファイリングテクノロジーがある。その名も、「poor man's profiler」だ。

2010-04-21

真の自由とは?フリーソフトウェアにおける究極の選択。CopyleftかPermissiveか。

オープンソースソフトウェアにとって、ライセンスが何であるかというのは非常に大切なことである。なぜならば、ソフトウェアのライセンスの種類によっては、組み合わせることができるものと、そうでないものがあるからだ。ソフトウェアの利用制限がない「自由なライセンス」として有力なものの中には、Copyleftと呼ばれる種類のものとPermissiveと呼ばれる種類のものがある。いずれも、フリーソフトウェアライセンスとして定義されているライセンス形態であり、Copyleftで代表的なものにはGPL(GNU Public License)、Permissiveの代表格としてはBSDLやMIT Licenseなどが挙げられる。これらは一体全体どちらが真に自由をもたらすソフトウェアライセンスなのであろうか?

2010-04-20

イベント告知: 日本MySQLユーザ会(MyNA)会 2010春

来たる、4月24日(今週の土曜だ!)に、グリー株式会社殿にて日本MySQLユーザ会のイベントが開催予定である。皆さん、こぞって参加して頂きたい。別の予定と被っているため最後までは居られないが、拙者もイベントには参加予定である。会場で見かけられた際には是非声をかけて頂きたいと思う。

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■開催概要
・日時: 2010/04/24(土) 15:00~。19時頃中締め。(開場 14:30)
・場所: グリー株式会社様 5F セミナールーム
      東京都港区六本木4-1-4 黒崎ビル (1Fがフォルクスワーゲン)
      正面入口ではなく裏口のエレベータから 5F に上がってください
・参加費: 3,000円を予定
・15時~: セミナー形式(呑みながら気楽にどうぞ;講師も呑んでます:-))
・16時頃~: 懇親会(呑み喰いしながら楽しく交流を深めましょう)
・19時頃: 中締め
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参加はATNDにて絶賛受付中!!まだ空きがあるので予定が空いている方は是非ご参加を!!
http://atnd.org/events/3918

まるで魔法のようなストレージエンジン??VP for MySQLによる驚愕のテーブル操作テクニック。

先日、SPIDERストレージエンジンについて2度に渡り本ブログで紹介した(その1:Not Only NoSQL!! 驚異的なまでにWRITE性能をスケールさせるSPIDERストレージエンジンその2:快適スケールアウト生活への第一歩。SPIDERストレージエンジンを使ってみよう!)が、SPIDERの作者である斯波氏は、実はもう一つ驚くべきストレージエンジンを開発している。その名も、VPストレージエンジンだ。ちょっと地味な名前だが、VPとは、Vertical Partitioning(垂直パーティショニング)の略で、複数のテーブルの上にVPストレージエンジンを被せて、垂直パーティショニング(カラムごとにデータを格納する領域を分ける)を実現するというものだ。他のテーブルの上に被せるアーキテクチャをとっているという点では、VPとSPIDERの発想は同じである。以下は、VPストレージエンジンの動作イメージだ。
このVPストレージエンジン、実は垂直パーティショニングに使えるだけでなく、とても応用が利く。これまで、「MySQLの運用ではこういう点で困っています」といった悩みを、一挙に解決するかも知れない凄いヤツなのだ。というわけで、本日はVPストレージエンジンについて、基本的な使い方からその応用方法までを説明しようと思う。

2010-04-19

MySQLコミュニティ騒然!MySQL 5.5.4が与えるインパクト。

先週、MySQL Conference & Expo 2010が開催され、盛況のうちに終了した。カンファレンスに合わせる形で、MySQL 5.5.3および5.5.4がリリースされたのだが、これが目を見張るような進化を遂げている。特に性能面での進化には目を見張るものがある!Jeremy ZawodnyやMark Calleghanといったコミュニティの重鎮たちも「非常にエキサイティングなリリースだ!」などと表して歓迎の意を表している

というわけで、本日はMySQL 5.5.3/5.5.4の新機能および変更点についてレビューしてみよう!

2010-04-18

凄いヤツがやって来た。その名もWePad。i?いいえ、Weです。




少し前からiPadの対抗馬として注目されていたWePadであるが、誰もがまず思うのはそのネーミングセンスだろう。アップルが「I」ならこちらは「We」かよ!的な。そんなちょっと人を(アップルを?)おちょくったようなネーミングセンスのデバイスだが、YouTubeにアップされているデモ動画を見たところ、すっかり心を奪われてしまった。これは凄い!!

2010-04-16

IBM vs Hercules。本当に問題なのは一体何なのか?その正体に迫ってみる。

ヘラクレスといえば、ギリシャ神話に登場する巨人族と戦った英雄である。奇しくもオープンソースのメインフレームエミュレータであるHerculesは、IT業界の巨人であるIBMに果敢にも挑戦している。なんだかヘラクレスを応援したくなるような構図であるが、筆者は何も「Herculesエミュレーターは英雄だ!」と言うつもりは毛頭無い。Herculesエミュレータはオープンソースソフトウェアであり、TurboHerculesはそれを利用してビジネスをしている。一方で、IBMもオープンソースに貢献しており、かつオープンソースへの支持を表明している。彼らはライバルなのだ。Herculesは弱小でありIBMは巨大だが、ビジネスで争うライバルであることに変わりはない。

IBMとTurboHerculesによる係争については、前々回前回から続いて3回目になる。今回は「IBMが一体何を非難されているのかということについて」さらに問題の本質に迫ってみよう。

2010-04-15

IBMはオープンソースを支持し続けるのか?についてもっと考察してみる。

昨日のエントリに引き続き、もう少しだけ深く分析して、今後のIBMが取り得る対応について予測してみたい。昨日のエントリは主に、Florian Mueller氏がなぜ声明を行ったか、その背景にはどのような事情があるかということについて説明した。いわばFlorian氏の言葉を代弁したようなものである。今回は筆者の個人的な意見についても述べてみようと思う。

2010-04-14

IBMはオープンソースを支持し続けるのか?

IBMがオープンソースソフトウェアを開発している企業に対して、特許をもって威嚇したという旨のニュースが掲載された。
マイコミジャーナル「米IBMの書簡にオープンソース支持者が非難」
メインフレームエミュレータの「Hercules」を提供する仏TurboHerculesが3月、欧州委員会(EC)に対して申し立てた競争法違反の調査に関連して、著名なオープンソース支持者が米IBMがTurboHerculesに対して送った書簡を公開し、「これまでのオープンソース支持は偽善」とIBMを激しく非難している。
フリー(自由な)ソフトウェア支持者としては、特許で威嚇と聞くと反応せざるを得ないのだが、IBMの一体何がいけないのだろうか?今日はこのニュースについて「著名なオープンソース支持者」であるFlorian Mueller氏による主張の意義を検証してみたい。

2010-04-13

快適スケールアウト生活への第一歩。SPIDERストレージエンジンを使ってみよう!

先月、Not Only NoSQL!! 驚異的なまでにWRITE性能をスケールさせるSPIDERストレージエンジンというエントリでSPIDERストレージエンジンによるスケールアウトが凄い!という話を書いた。SPIDERストレージエンジンは凄いヤツだが、ノウハウがあまりウェブ上で見つからない。唯一見つかる日本語の記事は、ウノウラボによる「国産MySQLストレージエンジン「Spider」の作者、斯波健徳氏に聞く 」だけである。SPIDERストレージエンジンは斯波氏による単独の作品であるため、斯波氏は開発だけで手いっぱいであり、使い方の紹介記事を書くことまでは手が回らないのであろう。こんな凄いストレージエンジンをドキュメントが足りないせいで使って貰えないなんて勿体ない!!

というわけで、今日はSPIDERストレージエンジンの基本的な使い方について紹介する。少し長いエントリであるが、最後までお付き合い頂ければ幸いである。

2010-04-08

iPadが発売されたのでアップル信者じゃないギークが将来を占ってみる。

今月3日に米国でiPadが発売され、巷はiPadの話題で持ちきりといった様相を呈している。かの有名なアップル信者である江島健太郎氏がiPadについて早速レビュー記事を投稿されているが、江島氏には珍しく(?)、片方では革新的なデバイスだという称賛をしつつも、iPadに対する苦言が並べられたエントリとなっている。江島氏の言葉を引用すると「長年のアップル信者としては、こうやって指摘することが少しでもいい方向に向かっていく助けになればと願うばかりです。」だそうだ。これをオレ流に解釈すると「軌道修正しないとヤバイよアップルさんよ!」と変換される。

2010-04-05

孫正義氏による至高のスピーチ 〜 登りたい山を決める!

Ustreamでライブ放映された孫正義氏によるスピーチが最近ネットを賑わせている(?)のだが、俺も正直感動したクチだったりする。俺はソフトバンク社がこれまでどのような道のりを歩んできたかということについて詳しくは知らないし、孫正義氏と会ったこともない。しかしこの講演は熱い。それは断言できる。多くの人々に勇気を与えてくれるものであることは間違いないのである!

まずは見よ。

Ustreamの録画は公開が今日までらしいので、スピーチの書き起こしを見るのがいいだろう。これだけでも充分に一見の価値はある。おちゃらけブロガーちきりん氏も述べているが、とにかく見よ!話はそれからだ。いくら外野が何を言ったところで、このスピーチに勝るほど雄弁に語ることは出来ないのだから。

以下、俺の感想などを書き綴ってみよう。ただしネタバレ注意。 

2010-04-01

日本企業に提唱したい著作権ビジネス

まず最初に断っておくが、俺は日本における著作権の在り方は間違っていると思っている。多くの企業(音楽業界、出版業界、映画業界など)がやっていることは、これまでのビジネスモデルにしがみついて利益を守ることだけであり、強すぎる著作権の効力によってユーザーに不便を強いていると思うし、新たなビジネスの開拓にも積極的ではないためジリ貧になるだけだと思うからである。正直なところ、JASRACがオリジナル曲の演奏ですら金を徴収した例などは、ただただ閉口するばかりだ。まるでJASRACが全ての著作権を代表しているかのような行いであるが、他にも著作権管理団体は存在するし、オリジナル曲に対してJASRACが支払いを強要するのはおかしな話なのである。

とはいえ、現状を嘆いていてばかりでは何も良くならない。今日は日本でこれから儲かる(かも知れないと俺が考える)著作権ビジネスを3つ挙げて見よう。