ちょっと硬派なコンピュータフリークのBlogです。

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2012-11-15

付加価値の落とし穴

以前、(最高の土管が欲しい)というエントリで「付加価値」という価値観が日本に蔓延していることについて述べた。今回は付加価値が何故ダメなのかということについてさらに掘り下げて論じてみようと思う。

2012-10-29

書評:"人権侵害救済法"で人権がなくなる日


皆さんは人権侵害救済法というものをご存知だろうか?元々は人権擁護法案という名前であったが、これまで再三に渡り審議されたが成立せず一度は廃案になった法律である。それが再び人権侵害救済法案という名称で蘇り、野田内閣が閣議決定してしまった。(参照:人権救済法案閣議決定、選挙に向け「どさくさ紛れ」で実績作り 保守系から強い懸念+(1/2ページ) - MSN産経ニュース人権救済法案を閣議決定 解散にらみ“実績作り” 人権団体へのアピール急ぐ  - MSN産経ニュース)ダウンロード刑事罰化の件もそうだが、水面下でこっそりと民意が反映されない法律が通ることは珍しくない。そして、この人権侵害救済法というのは、超弩級に危険な法律なのである!!

以下、ネタバレ注意。

2012-10-27

Windows 8が出たのでPCの今後について考えてみた。

Windows 8が発売された。

既存の操作方法とかなり異なるUIを持ったこのOSが果たしてユーザーの支持を得ることができるのか、筆者としては大変興味深い。深夜の発売イベントは相変わらず熱狂的だったようであるが、一般人にまでも広くこの熱が伝わるかどうかが興味の対象である。今日はWindows 8の機能とPCの将来について考察してみようと思う。

2012-10-16

mixiさま、では意見を聞いてください。

最近、mixiがユーザーファーストと称して「皆様のご意見を聴かせてください」という取り組みを発表した。来月実施されるらしい。mixiはライバルたちとの戦いで色々と苦しい状況に立っており、この取り組みも足掻きのひとつなのだろうと勝手に想像しているが、はっきり言わせてもらうとユーザーから声を聞いてもあまり良い糸口は見つからないだろう。きっとmixi自身が期待するような答えしか返ってこない。たとえば「この機能のどこそこが不満だ」だの「ユーザーインターフェイスが使いにくい」だのといった類のものだ。想定内の回答を聞いたところで、せいぜいタスクの優先順位が変わるだけだろう。それでは何の解決策も見いだせない。

今日は敢えてmixiを斬らせてもらう!なぜか。そうすることによって伝えたいことがあるからだ。

2012-10-09

MySQLの更新履歴、日本語翻訳

オラクルではMySQLのマニュアルを完全に日本語化することができておらず、更新情報もぜんぜん追いついていないのが現状だ。(その代わり、英語のマニュアルは素晴らしいのひとことだ。)オラクルは関知していないのだが、NRIのオープンソース情報サイトであるOpenStandiaで、MySQLの更新履歴が日本語化されている。英語はちょっと苦手だなーという人はこちらを覗いてみると良いだろう。ただでさえ更新履歴は膨大な情報である。日本語化されることによって助かるという人も多いのではないだろうか。もちろん、社内公用語が英語になるなどの事情で英語を勉強したい人は、敢えて英語のマニュアルだけを読むべきであろう。

2012-10-04

db tech showcase 2012で登壇します。

今月19日にdb tech showcase 2012で登壇する。場所は秋葉原UDX。詳細はイベントのページを参照のこと。講演の内容はMySQL 5.6の新機能についてを予定している。db tech showcase 2012自体は17日〜19日まで開催されるので、ぜひ私の講演以外にも興味のあるものを覗いてみて欲しい。

なお、10月は地方開催のMySQL関係のイベントが充実している。旬な情報を仕入れられること請け合いだ。(19日のイベントがかぶってるやんけ!というのはご愛嬌ということでお願いしたい。)

2012-10-01

開発スピードアクセル全開ぶっちぎり!日本よ、これがMySQL 5.6だッ!!

米国で行われているMySQL Connectというイベントで、ついにMySQL 5.6 RC(リリース候補版)が発表された。リリース候補版ということは、これが次の正式版になるということだ。MySQL 5.5は5.1から凄まじい進化を遂げたバージョンであった。だが、MySQL 5.6はさらにそれを上回る進化を遂げている!正直ここまでの進化を誰が予想しただろうか、いや誰も出来なかったであろう。これまで、α版が出たときから何度か新機能について紹介してきたが、今回改めてMySQL 5.6の新機能を振り返ってみようと思う。すべてまとめるともの凄い内容だ。興奮して夜も眠れなくなること請け合いだ。MySQLの進化が止まるのでは?などという心配は吹き飛び、もはやもうちょっと小出しにしなくて良かったのか?と心配してしまうレベルである。

それではMySQL 5.6の新機能について紹介していこう。

2012-09-19

PanasonicのNC-A55Pは抜群に美味いコーヒーが飲めるが見た目はダサかった。

最近、コーヒーメーカーが水漏れを起こすようになったので買い換えた。以前使っていたのはデロンギのCMB6という製品で、至ってシンプルで使いやすく、見た目もオシャレなので気に入っていたのだが、保証期間である1年をわずかに過ぎたところで壊れてしまったのだ。ギークたるもの一日足りともコーヒーを欠すことのできない生き物である。すぐさま新しいコーヒーメーカーをゲットせねば!というわけで、新しい物を購入した。また同じ製品でも良かったのだが耐久性が気になったので、今度はPanasonicのNC-A55Pという製品をチョイスしてみた。

それが先日届いたので思うところを書いてみようと思う。

2012-09-11

Linuxデスクトップは本当に死んだのか

何がLinuxデスクトップを殺したかというエントリが話題を呼んでいる。これは元が英文のエントリで、著者はなんとGNOMEやMonoプロジェクトを開始したMiguel de Icaza氏だ。そのような御大が「Linuxデスクトップは死んだ」と題したエントリで、最終的に「OSXを使って満足している」という結論に至っているのだから話題にならないわけはない。「OSXを使って満足している」という部分に数多くのマックユーザーが反応してコメントを寄せているのが趣深い。

果たしてLinuxデスクトップは本当に死んだのだろうか?今日はその点について考察しようと思う。

2012-07-23

最高の土管が欲しい

筆者は1年半ほど前に携帯のキャリアをドコモへ変更した。それまではソフトバンクを使っていたのだが、筆者の生活圏との相性が良くなかったようで、電波の状況が芳しくなかったのだ。ドコモへ変更してからは電波状況は満足のいくものとなった。しかし電波状況以外の問題で返って不満が募る結果となってしまった。なぜか?ひと言で表すとサービスに制約が多すぎるからだ。様々な不満を心に抱いていたところ、次のようなニュースが報じられた。

ドコモ社長「米アマゾンになる」 来年度からモバイル通販で野菜、健康機器など販売 - SankeiBiz(サンケイビズ)

このニュースには閉口せざるを得ない。不満が爆発してしまいそうなので、ここらへんでひとつぶちまけてみようと思う。

2012-06-24

ダウンロード刑事罰化について考える

先日、あろうことか国会において議員立法でダウンロードの刑事罰化の法案が可決してしまった。これは日本という国の発展にとって由々しき事態である。これはまさに日本の経済の発展にとって非常事態であると言っても過言ではない。しかしながら我々は今現在この日本で暮らしている真っ最中であり、ただ黙って日本が没落していくのを見ていくわけには行かないだろう。そこで、今回はダウンロード刑事罰化について、その問題点と我々が取るべき行動について論じてみようと思う。

2012-06-15

MySQLサーバーにIPv6で接続する

最近、IPv6へ移行する動きが世界中で高まっている。(参考:IPv6、本格導入を全世界で一斉に開始 - CNET Japan)MySQLでもIPv6を使って接続したいというニーズはあるだろう。実は、MySQLでもバージョン5.5.3からIPv6による接続をサポートしている。今日はMySQLサーバーにIPv6で接続する方法を紹介しよう。

2012-06-07

MySQL Clusterに外部キーがやってくる!!

タイトルのまんまなのだが、現在最新のラボ版(アルファ相当)であるMySQL Cluster 7.3で外部キーが追加された。外部キーのサポートがないのはRDBMSにとって割と致命的ではないかと思っていたのだが、これでようやくMySQL Clusterがその汚名を返上できることになる。

2012-04-10

MySQL Cluster構築・運用バイブル」発刊のおしらせ。


入魂書籍第二弾であるMySQL Cluster構築・運用バイブルが発売となった。一部書店では先行発売しているが、本日が正式な発売日である。Amazonでも今日から購入可能だ。サブタイトルは「仕組みからわかる基礎と実践のノウハウ」であり、MySQL経験者にとってMySQL Clusterを一から理解して頂けるような内容になっている。今では一端のエンジニア気取りの筆者であるが、MySQL Clusterに手を染めたばかりの当時は結構苦労したものだった。どのような点が分かりづらかったかという経験を活かし、MySQL Clusterのコンセプトや使い方をできるだけわかりやすく説明したつもりである。

2012-03-14

はてなが信頼を回復するためにすべきもうひとつのこと

最近、はてなが提供するはてなブックマークのボタンによってユーザーの行動情報を第三者に販売していたことが問題になっている。問題の詳細については下記のページが詳しい。


これに対してはてなはすぐに販売をとりやめ、謝罪するに至った。このことはいくつかのニュースメディアでも取り上げられている。


今回のことはいちユーザーとして残念ではあるが、どのような判断によって今回のような事故が起きたかということを追及しようとは思わない。人間誰しも間違いはあるし、自らの過ちを率直に認めて謝罪する姿勢は好感すら持てるからだ。はてなの中の人には、今回の反省を活かして引き続き良いサービスの提供に邁進して頂きたいと思う。

とはいえ、一度失ってしまった信頼を取り戻すのが難しいのも事実である。謝罪だけでは足りない。そこで、筆者からはてなに向けてひとつ提言をさせて頂きたい。

2012-02-28

告知:MySQL Cluster 7.2の新機能オンラインセミナー

本ブログでは新バージョンのリリースをスルーしてしまったが、先日MySQL Cluster 7.2が正式版になった。強烈な新機能を引っさげての登場だ!!

そこで、明日2月29日15時よりMySQL Cluster 7.2の新機能を紹介するオンラインセミナーを開催する。直前の告知で申し訳ないが、スケジュールの空いている人または空けられる人はぜひ参加して頂きたい。講師は梶山氏。言語は日本語だ。筆者もQ&Aサポート要員として参加する予定である。

エントリーページはこちら

皆さんの登録をお待ちしている!!

追記 2012-02-29: 皆様にご案内したURLが間違っていたようです。原因はシステムトラブルだそうです。忙しい中予定を入れて頂いた皆様には本当に^256申し訳ありません。来週の同じ時間(3月7日(水) 15時)より改めて開催する予定ですので、もしご都合が合えばそちらに出て頂けますでしょうか。誠に申し訳ございません。

MySQL Cluster 7.2については、ベータ版がリリースされていた時期からその機能が明らかになっていたので、以前解説記事を書いた。まだ読んでいない方はぜひ一読して頂きたい。(もし食指が動けばぜひMySQL Cluster 7.2を試して頂きたい。)

漢(オトコ)のコンピュータ道: MySQL Cluster 7.2見参!Webでも使える熱いヤツがやってきた。

MySQL ClusterはMySQLと比べると、かなり難しいソフトウェアではないかと思う。そのためかどうかは分からないが、MySQLと比べるとユーザー数は少ない。長年日本語の解説書は存在しなかったのが大きな要因ではないかと思っている。だが、そんな状況も近日改善される予定だ。

MySQL Clusterの日本語の解説書がもうすぐやってくる!!筆者は俺!!題して、「MySQL Cluster構築・運用バイブル」。価格、発売日は未定だが、今は絶賛仕上げ作業中である。先日カバー写真がアップされた。


価格、発売日などが決まったらあらためて告知させて頂く。

乞うご期待!!

2012-02-20

あなたのサイトのJavascriptが自由なソフトウェアのであることを表示しよう! Javascript License Web Labels登場。

フリーソフトウェア財団から、JavaScript License Web Labelsという取り組みについての発表があった。これはひと言でいうと、ウェブページ上で使われているプログラミング言語であるJavascriptのライセンスをきちんと表示しようという取り組みだ。なぜそのような仕組みが必要なのか?どうやって使うのか?ということについて今日は説明しようと思う。

2012-01-31

日々の鍛錬とYouTubeと。

以前、挑戦に言い訳は要らないというエントリで紹介したダンスグループRemoteKontrolのメンバーのひとりが正月に来日していた。(正月のことを今書くのかよ!というツッコミはおいといて。)来日したのはMarquese "Nonstop" Scott(マーキューズ・スコット)で、出演したのは世界1のSHOWタイム第5弾という正月番組だ。RemoteKontrolのいちファンとして彼が来日したこと、そしてどんどん人気が出ていくことはとても嬉しい限りだ。番組ではこの動画が「空中浮遊ダンス」として紹介されていた。



ひと目で分かる。人間離れした動きだと。

2012-01-25

10億IOPSの新技術「Auto Commit Memory」に見るコンピュータの展望

先日、Publickeyにて"Fusion-io、10億IOPSの新技術「Auto Commit Memory」発表。ストレージなんてレベルじゃない、パーシステントなメモリだ"という記事が紹介された。10億IOPS!なんていうと、普段ITに携わっている人間としては信じがたい数字であり、思わず眉にたっぷり唾を塗って身構えてしまう。その一方で、「あのFusion-IOならやりかねない」という淡い期待も抱かずには居られない。記事を読んだところ、既存のioDrive2 Duoを使い、ソフトウェアで10億IOPSを達成したとのこと。同じハードウェアなのにいきなり性能が飛躍的に向上した!というのもにわかには信じがたい。一体どういうことだろうか?と色々考察したことをまとめてみた。(あくまでも筆者の考察および推測であるという点はご理解頂きたい。)

2012-01-11

GPLソフトウェアの移植とライセンスの変更に見る著作権の問題

昨年、#笑ってはいけないSIerというハッシュタグがTwitter上で流行したことがあった。その際、数々の優秀な(ブラック)ジョークに紛れてGPLに対する誤った批判がなされてしまった。その内容はTogetterにおいて「そもそもOSSがサポート無いと使えない。GPLは禁止。OSSを使うのに研修を受ける必要がある。OSSのソースを読むのは禁止。#笑ってはいけないSIer」から派生したGPLについての談義としてまとめられている。その後さらに、書籍「ソフトウェアライセンスの基礎知識」の著者である可知豊氏が「GPL適用のソースコードを他言語に移植してBSDライセンスに変更できるか」というエントリで著作権法と照らし合わせながら見解を語ってくれ、そしてコメント欄でいくつかのやり取りが発生するということがあった。可知氏の考察はさすがというべきか、著作権法の適用範囲について詳しく解説されているので一見の価値があるのでぜひ本ブログの読者も見て頂きたい。

問題のTogetterのまとめでは、GPLが伝搬する範囲を誇大に表現し、「GPLは危険だから使うな」というニュアンスを含んだメッセージが投下されていた。GPLのファンとしてはGPLに対するネガティブな誤解を産むような誤った発言は見過ごすことは断じてできない!!遅筆中の遅筆になってしまったが、今日は改めてGPLの適用範囲について解説しようと思う。なぜ遅筆になっていたかは、フリーソフトウェア財団の見解を聞いていたからだ。問い合わせれば遅くなってもちゃんと返事をくれるので、疑問がある人は聞いてみるのもいいだろう。(ただし英語)もちろんその際大人のマナーとして寄付を忘れないようにしたい。