先週、Android OSのOTA(バージョンアップ)の通知が来たのだが、実はroot化しているとアップグレードが少々面倒くさい。バージョンアップ時にはすべていったん標準環境に戻してやらないとダメだからだ。そんなわけで、かねてより一度試してみようと考えていたCyanogenModを導入してみたのでレビューしようと思う。なお、自分で試したりする場合には一切を自己責任で行なって欲しい。
CyanogenModとは?
CyanogenModはAndroid OSのディストリビューションのひとつであり、オープンソースソフトウェアとして開発されている。標準のAndroid OSにはないいくつかの特徴を備えており、非常に人気が高いModとなっている。詳細はウィキペディアの記事や、本家のWikiを見ていただきたい。なお、右の画像は起動時の画面である。
インストール
インストールする対象のデバイスはNexus Oneである。Nexus Oneについては購入時にレビューを書いたので、そちらも併せて読んでいただきたい。また、インストールするCyanogenModのバージョンは6.0である。インストール方法はCyanogenMod Wikiに載っている。手順の概要は次の通り。
- なにはともあれまずはバックアップ!
- Boot LoaderのUnlock(see also: 手順書/unlock_bootloader(NexusOne) - Android Custom Cookbook)
- カスタムリカバリの導入 (see also: ツール/RA-nexus - Android Custom Cookbook)
- Radio Firmware(直リンク)の導入
- データのWipe。(RA-Nexusのメニューより)
- CyanogenMod本体およびGoogleアプリの導入
Radio Firmwareとは、キャリアとの通信、WiFi、GPSなどを制御するためのFirmwareである。当初、別の手順書を参照して作業を行なったところ、Radio FirmwareのアップデートとデータのWipeを実施していなかったためか、CyanogenModが起動しなかった。皆さんが作業される際にはCyanogenMod Wikiの手順をよく読んで頂きたい。
CyanogenModを利用できるデバイス
今回のレビューではNexus Oneを用いているが、CyanogenMod Wikiには利用できるデバイスの一覧が載っているので、他の端末を利用しているユーザーはそちらを確認しよう。残念ながら、恐らく日本で最も売れているAndroid端末であるXperiaはまだサポートされていないようである。使用感
素晴らしい!の一言である。オフィシャルなAndroidとの違いは起動直後から感じることが出来る。元々Nexus OneはAndroidバージョン2.1のときから動作がなめらかであったが、2.2(Froyo)でさらにぬるりとなり、CyanogenModはそれを超越してつるりんという感じである。擬態語ばかりで申し訳ないが、イメージを掴んで欲しい。この操作の滑らかさは筆舌に尽くしがたい。以下、その他の主な利点を列挙しようと思う。
見た目に最もインパクトがあるのは、おそらく「Preview」機能であろう。ホーム画面をピンチすると、次のようにすべての画面が一覧出来るようになる。見た目がキレイだしとても実用的ですぐに気に入ってしまった。もちろん表示するときのアニメーションは滑らかだ!
デフォルトでAPNのリストが組み込まれているのは嬉しい。Android OSをアップグレードしたらまずはAPNの設定をする必要があるのだが、オフィシャルなROMには当然APNの一覧など含まれていないので、手入力がいちいち面倒であった。だが、CyanogenModでは該当するAPNを選択するだけの親切設計。ストレスあひとつ減った。
ホーム画面に表示できるアイコンの数を変更できるのも嬉しい。4 x 4では少し間延びがすると思っていた筆者は、早速5 x 5に変更した。サイズを変更するとウィジェットのレイアウトに影響が出るのだが、ウィジェットを表示するマス目を調節出来るので実質的には何の問題もない。
もちろんroot権限も最初から使用可能だ。
他にはどんなことが出来るの?ということについては、Change Logを参照するといいだろう。盛りだくさん過ぎてここでは紹介し切れない。
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