- 品質的にはRC(リリース候補)版と同レベル(従ってほぼ安定している)
- 3〜6ヶ月ごとに新しいバージョンが出る
- 新しいMR版では機能が追加されることになるが、RC版と同レベルまで安定した機能だけが追加の対象になる
- MR版へ追加する予定の機能については別のブランチで開発が進められる
- 12〜18ヶ月ごとにMRのうち一つをGA版へと昇華させる
MySQL 5.6で新たに追加された機能は以下の4つである。(参照:1.5. What Is New in MySQL 5.6 - MySQL 5.6 Reference Manual)
- 遅延レプリケーション
- ALTER TABLE ... EXCHANGE PARTITION
- PERFORMANCE_SCHEMAにおけるテーブル操作のInstrument
- mysqlbinlogコマンドの拡張
遅延レプリケーション
MySQL 5.5で追加されたSemi-Syncレプリケーションはスレーブと同期を取るためのものであるが、こちらはスレーブ側であえて更新を遅らせる機能である。例えば1日程度更新を遅らせるように設定しておけば、オペミスなどをしたときなどに「オペミスをした直前まで戻る」といった操作が可能となる。(レプリケーションを停止して、手動でバイナリログを適用すれば良い。)遅延時間はCHANGE MASTER TOコマンドにおいて、MASTER_DELAYオプションで指定する。単位は秒だ。
ALTER TABLE ... EXCHANGE PARTITION
なんと、同じ構造を持つテーブル同士で、パーティションの交換が可能になった。本番のテーブルをコンパクトに保ちつつ、データをアーカイブしたいという場合などに便利である。詳細はマニュアルを参照のこと。PERFORMANCE_SCHEMAにおけるテーブル操作のInstrument
テーブルに対する操作の統計をとるためのInstrumentが追加された。つまり、テーブルに対する行のフェッチ、挿入、更新、削除などがどのぐらい行われているかという統計情報が、PERFORMANCE_SCHEMAに蓄積されるということだ。それにより、どのテーブルへのアクセスが集中しているかが一目でわかるようになる。これはチューニングする際に嬉しい機能だ!ただし、現時点ではInstrumentが追加されただけで、その統計情報にアクセスする手段はまだない。
mysqlbinlogコマンドの拡張
リモートのMySQL Serverに接続し、バイナリログを転送できるようになった。バイナリログをバックアップする際に便利な機能であると言える。詳細はマニュアルを参照のこと。MySQL 5.6は、現在のGAバージョンであるMySQL 5.1と比較すると、MySQL 5.4およびMySQL 5.5で追加された機能も含んでいる。MySQL 5.4およびMySQL 5.5の機能については、過去の記事で解説しているのでそちらを参照して欲しい。
MySQL 5.6の新機能紹介は以上である。今回はどちらかというと、利便性の向上に重きが置かれているという感じだ。というわけで、例によって新しい機能に興味がある人はどしどし試してみて欲しい!ダウンロードはMySQLのダウンロードページからどうぞ!!
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