PostgreSQL技術者を認定、LPI-Japanが「OSS-DB技術者認定試験」開始 - ITpro
以下、引用。
OSS-DBには、PostgreSQLと米OracleのMySQLがあるが、「特定ベンダーの管理下にあるソフトは真のOSSとは言えない」(LPI-Japanの成井弦理事長、写真)として、今回スタートするOSS-DB ExamではPostgreSQLのみを対象とした。
これはおかしなことだ。一体誰が「特定ベンダーの管理下にあるソフトはOSSではない」などと決めたのだろう?
MySQLはオープンソースソフトウェアです。
MySQLはれっきとしたオープンソースソフトウェアだ。ただし、Community Editionに限る。MySQLはデュアルライセンスであり、GPL版とプロプライエタリライセンス版がある。GPL版は誰が何と言おうと「真の」オープンソースである。何故ならば、ライセンスがGPLv2である以上、「オープンソース」の全ての条件を満たしているからだ!オープンソースとは
オープンソースの定義とはどのようなものだろうか。明確な回答は、Open Source Initiativeの「The Open Source Definition」のページに載っている。オープンソースとはOSIによって定義された概念であるから、OSIによるこの定義に沿ったものだけが「オープンソース」と呼べるのであり、それ以外のものはオープンソースとは呼べない。OSIのページは英語なので、Wikipediaから引用させて頂くと、次のような定義のソフトウェアをオープンソースと呼んでいいことになっている。- 自由な再頒布ができること
- ソースコードを入手できること
- 派生物が存在でき、派生物に同じライセンスを適用できること
- 差分情報の配布を認める場合には、同一性の保持を要求してもかまわない
- 個人やグループを差別しないこと
- 適用領域に基づいた差別をしないこと
- 再配布において追加ライセンスを必要としないこと
- 特定製品に依存しないこと
- 同じ媒体で配布される他のソフトウェアを制限しないこと
- 技術的な中立を保っていること
はてさて、「特定ベンダーの管理下にあるソフトは真のOSSとは言えない」というのはどこに書いてあるのだろうか?
オレオレ・オープンソース?
先程の定義に当てはまるものだけがオープンソースであるから、当然ながら「特定ベンダーの管理下にあるソフトを除く」という条件をつけたものはオープンソースとは呼べないのである。もし仮にそのような概念があったとしても、それはやはりOSIが定義したオープンソースとは異なる「オープンソースと似て非なるもの」(オレオレ・オープンソース)であると言えよう。つまり、このニュース記事でLPI-Japanのいうオープンソースは、OSIが定義したものと違うのである。それどころか、「オープンソース」と冠するものからMySQLだけを弾きだすことは「個人やグループを差別しないこと」という条件に抵触している。本来「オープンソース」があるべき姿から逸脱しているのは、むしろLPI-Japanのほうではないか。
従って、LPI-Japanは即刻「OSS-DB Exam」という名称を改めるか、試験の内容をOSIによるオープンソースの定義に即したものにするべきである。
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