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2010-11-20

Android vs. iPhone が Windows vs. Macにならない理由 〜 オレオレバージョン 〜

NexusOneで毎日ウハウハしている俺様がやって来ましたよ!現在のAndroid対iPhoneがかつてのWindows対Macになるというのはよく言われる比喩である。かつて栄華を誇っていたMachintoshがどのベンダーでも自由にOSを搭載できるマイクロソフトの戦略に敗れ去ったことになぞらえて(そこッ!「右クリックがなかったから」などと言わないように!)、クローズドなiPhoneはオープンなAndroidに(少なくともどのベンダーでもOSを採用できるという意味で)負けるだろうというものだ。そんな恐ろしいシナリオはアップルファンにとって快くないため、あの手この手でそのシナリオを否定しようとするエントリが登場する。

Perlハッカーとしてだけでなく、アップルファンとしても名高い@dankogai氏も例外ではなく、次のようなエントリを投稿されている。
話の展開にかなり怪しくなっているので脊髄反射で突っ込んでみることにした。ネタバレ注意なので、まずは@dankogai氏のエントリに目を通してから以下に進んで欲しい。ツッコミの順番は元エントリと違ってしまうが、つっこみ易いものから書いているのでご容赦いただきたい。

元記事へのツッコミ: 3. 機種変更したらデータはどうなるの?

真のAndroidユーザーであればそのような問は愚かしいことが分かるはずだ。

「SDカード差し替えれば即解決!!」

である。データは即座に新しい機種で利用可能になるだろう。「データの移行をしなきゃ」というのはカードスロットのないiPhoneに慣れてしまったユーザーの思考ではないか?Android機を使い込んでいればデータ移行という考えすら浮かばなかったはずだ。

iTMSでしこたま買い物をしてしまったiPhoneユーザーがAndroidへ移行するにはハードルは高いだろう。だが、Androidから他のAndroid携帯へ移行するのはSDカードを差し替えるだけでOKだ!

すなわち、
しかし The Beatles をはじめ、iTunesでソフトウェアを売っている人たち以上の既得権者がすでに存在する。

iTunesですでに買い物をした人々である。これまでに売られた100億以上の楽曲、2億以上のTV番組、そして70億以上のiOSアプリは、すべて彼ら--私もその一員なので我々--の既得権なのである。
この主張はiTMSでDRMつきの楽曲を買ってしまったユーザーだけに当てはまるものなのだ。DRMと言えばガラケーも得意である。もちろんガラケーで着うたを購入した人はAndroidへ移行することは出来ない。だが、iPhoneにも移行することも出来ないのだ!DRMなしの楽曲でなければ自由に移行などは出来ないのダァ〜ッ!!

ちなみに、余談であるが@dankogai氏がDRMに対して肯定的なのは筆者的には非常に残念である。DRMは全てのユーザーから保証金を巻き上げるのに等しく、それは逆ベーシックインカムとも言える存在であるからだ。氏のBI本を読んで共感した自分としては残念でならないのである。

余談終わり。

元記事へのツッコミ: 2. なんでiPhoneより高いの?

Windowsが普及した一番の理由は、Macよりも安かったから。PCメーカー間の競争のおかげで、Windows税を払ってもPCはMacよりずっと安く提供できた。この点においてハードウェアとソフトウェアが分かれているのは明白な利点だった。一番儲けたのはMicrosoftだけど、Compaq改めHPもDellも儲かったのだ。

確かに現在売られているAndroid端末は高い。当然、Android広く普及するには「価格が安い」という条件があるに越したことはないが、現状ではその必要はなさそうである。

だって売れてるんだもん!!

高値で売れるものを値下げするモチベーションはどのベンダーにもないはずだ。売れなければ当然価格を下げようとするモチベーションは働く。その結果、例えばIS01はタダ同然で配られるという状況になっている。高い端末には高いだけの魅力があり、その結果売れているだけに過ぎない。つまり、一部のAndroid端末が高価なのは、単に需要と供給のバランスの結果なのであるッ!

iPhone 4の製造原価―たった$188と判明 - TechCrunch

iPhoneもAndroidも原価は同じようなものだろう。どっちにしろ製造は中国や台湾で行われているのだから。ベンダーがどれだけ利益をとるかが問題なのである。

アップルファン(敢えて信者とは言わない)が「アップル製品は高くても買う」という消費行動を取るのに、「Android端末は魅力的だから高くても買う」というユーザーが居ることに理解を示さないのは何故だろう?彼らの目にはAndroidがおもちゃのように映っているのだろうか?

元記事へのツッコミ: 1. Android? どのAndroid?

同じAndroidといっても、IS03とGalaxy Sではずいぶんと使い勝手が違う。その違いはiPhoneとGalaxy Sとの違いよりも大きい。スクリーンのアンロックの仕方からして違うし、ホーム画面はもっと違う。そしてアップグレードできるとは限らないことを、IS01が先日証明してしまった。NetBookすらWindowsは別途インストールできるのに、この点は確実にWindows以下である。
UIが違うというのはデメリットでもあるが、見方を変えればメリットにもなる。効率を突き詰めればUIに統一感があったほうが良いが、楽しみのためなら、「ガジェットを操っていて楽しい」という喜びを味わいたいのなら、違うインターフェイスというのもまた一興である。全ての人が「使い慣れたインターフェイスから離れたくない」わけではない。ガラケーはメーカーごとに、さらには機種ごとにインターフェイスがまるで違う。世代によって機能も全然違う。なのに売れまくっていたではないか。

確かに「いつもメーカーは○○に決めてるの。だって慣れてるんですもの。(女子の声で再生)」というユーザーは一定数存在する。だが、多くの人はあまり気にしていないように見える。端末の機能であったり、見た目であったり、そういうところだけを見てあまり考えずに機種変しているようだ。少なくとも非IT系の人たちは。市場におけるマスは彼らであってコンピュータオタクではない。iPhoneはカッコイイ端末だから彼らにもウケているのであって、その理由は決して「UIが統一されているから」というものではないだろう。おそらくは現在のiPhoneユーザーはガラケーからの乗り換え組が一番多く、ガラケーに慣れ親しんだ彼らにとってはiPhoneは未知の体験なのだから。

その Galaxy S ですら、「iPhoneに似ている機能」がiPhoneに劣っているところがさらに悲しい。それも Google Map という、iPhoneに対する優位性を最も出しやすいはずのアプリがそうなのだ。地図を二本指でズームしてみる。iPhoneでは縮尺は無段階に切り替わるのに、Androidでは解像度ごとにノッチがある。「この方が見やすい」という人もいるかも知れないが、目はそう思っても指には強烈な違和感が残る。
この点については、AndroidとiPhoneの比較であり、どのAndroid?というテーマからは少しずれてると思いました(マル)

元記事へのツッコミ: 結論:Windows and Mac are Operating Systems. Android is an Ecosystem.

"gPod Touch"も"gTunes"もない Android を見て「Androidが勝つ」というのは、戦車の数だけ見て「イラク軍に多国籍軍はかなわない」と言っているに等しい。このまま行くと、「Androidの勝利」の形というのは、米軍に対するゲリラネットワークの勝利のような形、つまり「生き残るが戦勝品なぞありえない」状態になるのではないか。
これは「イラク軍の戦車の数」を「Android端末の出荷台数」に擬えた比喩なのだろうか?確かにAndroidは既に数では勝りつつある。

第3四半期のアメリカ市場のAndroid出荷数はiPhoneの2倍の模様 - TechCrunch

注目したいのはAndroid端末を出荷している企業、すなわちHTC、Samsung、Motrola、Sony Ericssonなどは儲かっているということ。大事なので2度言うが、すでに儲かっているのだッ!そういう意味では「もう勝っている。」

うはっ、話の腰を折ったw>俺

気をとりなおして言いたいことを強引にまとめると、Androidには、@dankogai氏がいうような悲観的な未来が待ち受けているわけではないんじゃあないかと思う。そもそもWindowsにはWindows PC TouchもWindows Tunesも存在しない。しかしマイクロソフトをはじめ、Windows PCを生産しているメーカーはとても儲かっている。そのような状態は勝利と呼べないのだろうか?

真のAndroid vs iPhoneの構図とは?

これと同様の感想を、Androidに関する記事を見て抱かざるを得ない。彼らの言っていることは「純粋にスマートフォンだけを楽しむ層を開拓できている」としか聞こえないのだ。

そもそもAndroidとiPhoneは競合するのかということ自体、「Googleの正体」も指摘する疑問なのだが、仮に競合するのだとしたら、端末ではなくエコシステムを見なければならないはずだ。
Googleの戦略は今も昔も変わっていない。少なくとも筆者の目にはそう映る。それは、

Web中心の世界に!!

というものだ。Webこそ全てであり、Webを一番上手にインデックス化していることこそGoogleの強みなのだ。端末に縛られずに全てをWeb駆動型にすることこそがGoogleの戦略であり、Androidもそのためのアプローチに過ぎない。

一方で、アップルの戦略もまた明確だ。アップルはあくまでもハードウェアから利益を上げる企業であるということを忘れてはいけない。つまり、iPhoneの端末がたくさん売れてナンボなのである。

Webに全てを解き放ちたいGoogle vs 端末に縛り付けたいアップル

これこそが真のAndroid vs iPhoneの構図であり、Windows vs Macの戦いとは異なる点なのである。AndroidはWindowsよりもさらに破壊的なのだ。

まとめとして斜め上の予想をしてみる

現在Android端末でウハウハしている俺であるが、Androidよりもさらに楽しみなOSがある。それは、MeeGoだ。

MeeGoはNokiaにとっての大本命であるが、核となる技術はLinuxとQtであり、Androidと違ってネイティブアプリが動作する。同じスペックの端末でも、MeeGoのほうがサクサク動く可能性はかなり高い。そして何よりも100%オープンソースであり、AndroidやiPhoneのような開発言語に対する制約はないだろう。(おっと、Objective-Cの悪口はそこまでだ!>俺)マイコミのレポートで紹介されているQMLというのもかなり興味深い。

MeeGoの中心的なプレイヤーにNokiaが居る。NokiaはSymbian OSをオープンソースにすることには失敗したが、端からオープンソースとしてスタートしたMeeGoであればオープンソースプロジェクトへの転換するという作業で苦しむ必要はない。Symbianが振るわず後がないNokiaがMeeGoでどれだけの本気を見せることが出来るか?これは非常に興味深いし、これまでNokiaが培ってきたQtの真価の見せどころだと思う。

なぜ俺がMeeGoが成功すると思うのか?それはQtをベースにしているからだ。

iPhoneが逃げきるか、Androidがまくるか、はたまたダークホースMeeGoの大穴なるか。未来は誰にも分からないけど、ギークとして予想を楽しみたいと思う。

2 コメント:

yanother さんのコメント...

たまにはWebOSのことも思い出してあげてくださいw

Mikiya Okuno さんのコメント...

> yanotherさん

いや、まったくもってその通り!!WebOSも楽しみですよね。

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