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2009-03-16

爆速SSD Fusion-io ioDrive Duo現る。ただしインターフェイスはPCI Expiress

PC Watchの記事で

Fusion-io、読み取り1.5GB/secの世界最速SSD 〜 PCI Express接続で最大容量1.2TB

というニュースを見かけたのだが、この製品がなんとも凄い。

シーケンシャルリードは1.5GB/sec、シーケンシャルライトは1.4GB/secというからまさに爆速!!最近人気のインテル製SSDでもシーケンシャルリードが250MB/sec、シーケンシャルライトは170M/secぐらいだからまさに桁が違う。ただしこの製品、インターフェイスはPCI Expressであり、残念ながらノートPCでは利用出来ない。MacBook Proでウハウハ快適生活!!は出来ないわけである・・・残念。

製造元のFusion-ioはサーバー向けだと謳っているのて爆速SSDでウハウハ快適データベース生活!!なら可能だ。サーバー用途で使う場合、PCI Express接続だと共有ストレージとして利用することは出来ないのでどうやってHA化するかが悩ましいが、DRBDやMySQL Clusterなどの非共有ストレージ型のソリューションとは非常に相性が良いだろう。

先日GIGAZINEでSSDを24台使用して実現した超高速PCが記事になった(READ 2GB/sec)ばかりだが、ioDrive Duoの性能はそのシステムに迫る勢いである。GIGAZINEの記事に出ている人達はSSDを24台用いるほど大がかりな仕掛けを用いないと2GB/secを達成出来なかったわけだが、ioDrive Duoの方は1.5GB/secという高性能にも係わらずスッキリとした製品に仕上がっている。なぜFusion-ioは爆速SSDをこのようにコンパクトに仕上げることが出来たのだろうか。

秘訣はずばりインターフェイスがPCI Expressだからだと思う。その根拠は2つあり、一つはインターフェイスそのものの速さの違い、そしてもう一つは中継するチップ数が少ないことだ。

インテル製SSDのインターフェイスはSATA 2.6であり、インターフェイス自体の転送速度は3Gbps(ビット/秒)ほど。バイト単位で表すと実質300MB/secである。インテル製SSDを用いたベンチマークではシーケンシャルリードが250MB/sec程度なのでSATAの限界に到達しようというところまで帯域を利用していると言える。一方のPCI Expressはチャネル一つあたり250MB/secであり、PCI Express x8ならばその8倍の2GB/secの転送速度を達成できるわけである。この差は大きい。

そして、PCI Expressは通常North Bridgeに接続されるが、SATAはSouth Bridghにある。そのため、中継しなければいけないチップが増えるので、その分オーバーヘッドもおおきくなる。その様子を示したのが次の図である。

しかし、Fusion-ioはPCI Expressに直接接続されるので、そのようなオーバーヘッドはない。ボトルネックになっていたSATAもなくなってスッキリである。


このように「ストレージはSATAなどのストレージインターフェイス経由で接続する」という常識を捨てることで、常識外れの性能を手に入れることが出来たのだろう。オトコはこのようにスマートでなければならない。1.5GB/secという性能は、SATAという常識に縛られていては達成できないスピードなのである。たくさんの機材を使って作るSSD24台の方がバカっぽくて楽しげであるが、日常的に利用するのはいささか非現実的である。(高価であると同時に発火の危険性があるため)創意と工夫で不可能を可能にするのがスマートなオトコのやり方というものだろう。

ところで、上の図を見ているとNorth Bridgeがボトルネックになるのではないかと思う人も居るだろう。実はサンのUltraSPARC T2というプロセッサにはPCI Expressコントローラが内蔵されている。PCI Express内蔵タイプのCPUと組み合わせると、Fusion-ioは次のように接続される。


さらにスッキリである。

マルチコア化が進み、CPUが半導体素子数をもてあましている現状を鑑みると、今後はこのようなCPUが増えるのではないだろうか。コア数を増やせばシステム全体の性能が上がるか?という難題にCPUメーカーは直面しているが、巷でよく言われるように多数のコアを使いこなすのは難しい。従って、年々集積度が上がるにつれ豊富になる半導体素子を利用する方法として、今後は様々な周辺デバイスがCPUに統合されていくのではないだろうか。(UltraSPARC T2ではなんと10GbEがチップに搭載されているから驚きである。)いずれはやはりSSDコントローラ自体をCPUに内蔵してしまうことが考えられる。するとブロックダイアグラムは次のようになる。


このアプローチを採用できるのはCPUメーカー以外にはない。もしインテルがCPUにSSDコントローラを内蔵した暁には、真の爆速インテル製SSDが実現できるわけである。データ転送を中継するチップを切り捨てることで性能を強化するというのは理に適っている。各チップをモジュール化することで汎用性を高める事が常識化したきた近代的なコンピュータにおいては暴挙とも言えるこの信仰。しかし・・・

信仰が暴挙を産み、暴挙のみが、奇跡を生む!!!
(by ジャック・ハンマー)



SSDについて思いをはせるとついつい長くなってしまうのでこの辺で置いといて話はFusion-ioに戻るが、やはりニッチな製品だけあって発売当初はおそらく非常に高額だろう。そのため利用する機会は少ないだろうが、予算があるなら是非買いたい逸品である。

2 コメント:

oonishin さんのコメント...

第2回Solr勉強会で、ECナビさんが、SolrでioDriveを使ったベンチマークをプレゼンされてました。その時の資料はここです。http://www.unixuser.org/~haruyama/ecnavi/Solr-ECNavi-20100311.pdf

驚異的な速度ですが、お値段もなかなかです。
(80GB 50万から。)

Mikiya Okuno さんのコメント...

oonishin さま、

情報ありがとうございます。プレゼン拝見しましたが、やはりioDriveは爆速のようですね。これまでShardしなければいけなかったところが、何台統合できるかというのが購入の判断材料になるとは思いますが、80GB/50万だとまだまだ購入出来る層は限定されそうですね。たぶん今は過渡期なので、これから値段がこなれたカードが登場すれば、続々と採用事例が出てくるのではないかと思います。

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