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2008-11-14

MySQL Cluster 6.4の新機能プレビュー

今日は次期バージョンであるMySQL Cluster 6.4の新機能について紹介する。いずれも魅力的な機能であり、よりMySQL Clusterが使いやすいものとなっている。少しでも新規ユーザにとっての障壁が下がればと期待している。

MySQL Cluster 6.4の最新のビルドは、bzrで入手することができる。詳細は以下のページに書いてあるので参照してほしい。ただし、6.4は本当に開発中のビルドなので、決して本番環境では使わないように注意すること。(しかしオトコには時として無謀な挑戦も必要なので、自己責任でやってやるぜ!!という人を止めはしない。)

https://code.launchpad.net/~mysql/mysql-server/mysql-5.1-telco-6.4
https://code.launchpad.net/~mysql/mysql-server/mysql-5.1-telco-6.4-win

1. オンラインノード拡張

以前の投稿でも説明したが、動的にノードを追加する機能である。システムが負荷に耐えられなくなった場合の、サービスダウンタイムを最小化することができる。手順等については以前の投稿を参照してほしい。

2. データノードのマルチスレッド化

これは相当性能向上に貢献するようで、Jonasが度々その効果をブログで綴っている。最近では単一のデータノードで実験的にクラスタを構成した場合に、秒間700,000行の読み込みを達成したらしい。(Xeon 2.66GHzのシステムを使用)ノードを追加すればもっとスループットが伸びることになるであろう。

3. ndb$info

現在、MySQL Clusterから種々の統計情報を得る方法は非常に貧弱である。情報を得るコマンドと言えば・・・
  • ndb_mgm> SHOW
  • ndb_mgm> ALL STATUS
  • ndb_mgm> ALL REPORT MEMORYUSAGE
  • mysql> SHOW ENGINE NDB STATUS;
  • mysql> SHOW TABLE STATUS;
ぐらいなものである。さらに詳しい情報を得る場合には、禁断のDUMPコマンドを使う必要があるが、DUMPコマンドは使い方を誤るとノードをクラッシュさせる場合があるので使用には慎重を期する。システムが問題なく稼働している場合は良いが、ひとたび性能面などで問題が起きた場合に情報がないと手の打ちようがない。ndb$infoでは、MySQL Clusterの種々の情報を事細かに出力してくれる、有り難い機能なのである。

4. Windowsのサポート

これまでMySQL Clusterと言えばUNIX系のOSでしか動作させることができなかった。バージョン6.4からはWindowsもサポートされる。mysql-5.1-telco-6.4-winというビルドがそうである。Windozeユーザはこちらからソースコードを入手してほしい。

個人的にはWindowsはブラックボックスなのであまり好きではないが、ユーザ数は非常に多く、WindowsをサポートすることによりMySQL Clusterのユーザ数が増えるのではと期待している。ただし、元々UNIX系のOSを前提に作られたソフトウェアなので、性能があまり出ない可能性があるだろう。是非試してレビューしていただきたい。

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