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2015-06-15

DB Tech Showcaseで発表したスライドを公開しました:MySQL Cluster 7.4で楽しむスケールアウト

表題の通り、MySQL Cluster 7.4で楽しむスケールアウトというタイトルのスライドを公開した。



以下余談。(=話が発散してしまうので、発表では言わなかったこと。)

MySQL Clusterは、その出自がMySQLとは別プロダクトで、なおかつ独立して動作するデータベース製品であるが故に、通常のMySQLとは使い方の幅が違うように思う。(元々MySQLとは別プロダクトという意味では、InnoDBもそうだが。)自分でスライドの絵を描いていて思ったのだが、使い方の幅が広がると言えば聴こえは良いが、ぶっちゃけ使い方としては複雑になる部分は否めない。だが、複雑化というものは、性能を求めていく上である程度は仕方がないものだと思う。例えばキャッシュが良い例だ。CPUのキャッシュメモリやファイルシステムキャッシュは、その存在はシステムをより複雑にしてしまっているが、その分大きな性能向上の見返りがある。システムというのは、複雑化しながら性能を向上させていくものなのだろう。シンプルさと性能の向上というのは、コンピュータシステムにおいては、両立しないのではないだろうか。

MySQL Clusterが性能を手に入れるために導入した複雑さは、主にAPIまわりだ。用途によってアクセスする手段を使い分けるというだけである。中身はRDBと共通なので、そこまで何かを犠牲にしているわけではないと感じている。トランザクションも使えるし、正規化だってできる。つまり通常のRDBと同様、データを守るための手段が活用できるのである。APIの複雑さが増したとは言え、トランザクションを捨て去ってしまうというような暴挙に出るよりは、RDBのまま性能の向上を追求することは、アプリケーションを開発し、堅牢な運用をしていく上で、ずっと賢い選択であることは疑いようがないだろう。

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