これまで約2年間に渡りWEB+DB Pressにて連載をさせて頂いた。連載のタイトルは「理論で学ぶSQL再入門」というカタいものだったが、だからこそできるだけわかりやすく、そして楽しめる工夫をして来たつもりである。連載の内容が少しでも皆さんのRDBやデータモデルへの理解を深める助けになれば幸いである。
連載を終える理由はごくごくプライベートなものである。いや、プライベートな時間がとれなくなってしまうからというのが正しい。というのも、実は先月私の遺伝子と妻の遺伝子を半分ずつ併せ持つ生命体(XX遺伝子)が爆誕したからだ。この生命体は極めて世話が焼けるものであるため、最低でも向こう1年ほどは時間的な余裕は失われるだろう。(ちなみに、同様の生命体は他にも既に居る。)余暇がまったくなくなるわけではないが、連載できるほどのまとまった時間を捻出することは叶わないと考え、継続の打診を頂いたので恐縮なのであるが、連載はここでいったん終えさせてもらうことにした。ちなみに、当初2年程度という話で連載を開始させて頂いたので、一応キリが良い形での終了であると思う。
最終回のテーマはトランザクションである。これまでは主にリレーショナルモデルやDB設計の話がメインであったが、それらだけではデータベースを矛盾あるいは更新異常から守ることはできない。欠けているピースの中で最も重要なものがトランザクションだ。最終回に相応しく、トランザクションとは何か?ということの本質についてスッキリと理解できるようまとめたつもりである。現場で活躍している人が復習したり、新人が勉強するのにも役立つ内容であると思う。私の連載はWEB+DB Pressで最も地味なコーナーではあるが、ぜひ購入た際にはご一読頂きたい。バックナンバーもぜひ。
連載では、「どうしても解説しておきたかったこと」はほぼ紹介できたと思う。とはいえ、連載では至らない部分もあったと思うので、今後はもう少しまとまった形で解説書を世の中に送り出すことができればと考えている。
さて、昨年の暮れ頃にSoftware Designの特集記事の執筆の話を頂いた。表紙を見て頂ければ分かるが、今号ではDB系の特集が組まれているおり、その特集記事の第1章を担当させて頂いた。本ブログでもこの記事などで、安易にブームに乗ってNoSQLを選ぶことに対して警笛を鳴らしたりしているが、今回の寄稿ではさらにそれをパワーアップしたような内容になっている。そのため、若干RDBサイドに傾いた内容になっているが、それが現実なのだから仕方がない。その点は記事を読めばさらに納得して頂けるのではないかと思う。
そんなわけで、今回の寄稿をもって、当面の間は雑誌やセミナーから遠ざかることになると思う。ブログは暇を見つけて更新するので、どうかこれからもよろしく願いたい。
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