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2014-06-17

何度でも言う。残業代を0にしてはいけない!!百害あって一利なし。

残業代0法案が持ち上がってから筆を取るのはこれで4度目になる。()先週、またもや経団連から看過しがたい発言が飛び出したので、反論をしておきたいと思う。

残業代ゼロ「対象限定せず制度化を」 経団連会長が強調:朝日新聞デジタル

女性らは新しい働き方を希望しているか

記事には次のような記載がある。

引用:官邸で報道陣の取材に答えた。榊原氏は9日の会見でも「研究技術職などの専門職やキャリアアップを望む女性らは新しい働き方を希望している。全労働者の10%ぐらいは適用される制度に」と述べ、対象を極力絞り込もうとする厚労省の姿勢を批判していた。

本当に女性らは新しい働き方を希望しているのか。残業代が出なくて際限なく仕事を振られるような待遇で働きたいのか。真偽値としてはごく少数の女性が新しい働き方を希望していればウソにはならないが、文脈から推定すると全労働者の10%程度は残業代0を希望しているように読み取れる。(全労働者の10%ぐらいは適用されるのだから、その程度の労働者は新しい労働制を希望しているだろうという推察から。)

本当なのか??

具体的な数字はあるのだろうか。大規模なアンケート等を実施したのだろうか。もしそうでなければ、引用した発言は、統計に基づかない推測から、都合の良い帰結を導き出すという不誠実な内容であると言えよう。とは言え、かく言う私もそのような統計の一つも手にしていない。そこで、ごく簡単なものだがアンケートを用意してみた。一週間程度集計をするので、ぜひ回答をして欲しい。もちろん回答は匿名だ。

アンケート:残業代0の労働制で働きたいですか?

ある程度回答をいただけたら、集計結果についてレビューしたいと思う。その上で、新しい働き方を希望している人が全労働者の10%ぐらい居るかどうかということについて、考察してみようと思う。

長時間労働で生産性は上がるか

日本では残業代を如何にしてカットするかという議論が盛んであるが、それを脇目にスウェーデンではトヨタが実験的に時短によって生産性が向上するかという実験をしているというニュースが飛び込んできた。

スウェーデン・イエーテボリで6時間勤務の実験、賃金は8時間分 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News

労働時間は6時間になるが、給料は8時間の場合と同じなのだそうだ。時間で束縛されると考えられる工場勤務ですら、このような取り組みが行われている。経営者が本気で社員の労働制を向上させようと思ったら、まずはしみったれた根性論を捨て去り、経営の効率化、労働環境の改善、企業文化の変革などを行うべきだ。そういった意味でも、この例のように、ある変化によって生産性が実際にどう変化するかということを、ベンチマークすることは非常に重要である。労働者は、そのような取り組みをしている企業へ就職するべきである。

トヨタには、ぜひ日本でも同様の実験をしてもらいたいところである。

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