悪いサンプル
やはりホッとな話題なので、ツイッターやFacebookでもこの件についてのニュースやブログ記事が流れてくるのだが、その中でひときわ目を引いて、かつ酷いと感じたのがこの記事だ。正しい歴史認識、国益重視の外交、核武装の実現 全て塩村とマスゴミの捏造「みんなが結婚した方が良いんじゃないか」党へ野次・「産めないのか」無し
この記事では、野次が実は「自分が早く結婚したほうがいいんじゃないか」という塩村あやか氏へ向けたものではなく、「みんなが結婚したほうがいいんじゃないか」というもので、みんなの党へ向けたものであるという持論を展開している。『野次った者は、「みんなの党」から「結いの党」が分裂したことなどに絡めて、このような野次を飛ばしたものと考えられる。』だそうだが、既に野次を飛ばした本人が名乗りでて、なおかつ野次の主旨についてそれを認めた以上、この仮説は間違いだったことが証明されたことになる。正直、「よくもまあこんな言い訳を考えつくものだ」と関心してしまうのだが、記事の中身は大変胸糞悪いものになっているので、記事を閲覧する際は十分注意されたい。
特に問題の箇所を以下に引用する。
野次った者は、「みんなの党」から「結いの党」が分裂したことなどに絡めて、このような野次を飛ばしたものと考えられる。
それなのに、自意識過剰な塩村文夏は、てっきり自分個人への野次だと勘違いしたのだろう。
塩村文夏が自意識過剰な勘違い馬鹿女であることは、「ミスコン6冠」など過去に栄光を自慢したり、デートでレストランに行くと勝手に最高金額のコースを注文したり、別れた男から「1500万円の慰謝料」を取ったり、被害をアピールするためにウソ泣きをしたりすることをテレビで公言していることから明白だ。
塩村文夏よ!
自意識過剰な勘違い馬鹿女よ!
オマエが勇気を出して、自分の勘違い(嘘)を認めれば、それが東京都と日本国を救うことになる。
そうすれば、もう俺も、お前のことを「自意識過剰な勘違い馬鹿女」などとは言わない。
だから、「私の勘違いでした」と一言話せ!
要約するとこう言いたいのだろう。塩村氏は自意識過剰の勘違い馬鹿女だ。故に言ってることは間違ってると。それにしても自意識過剰な勘違い馬鹿女などとよく言えたものだと思う。いくら塩村氏の人格を批判したところで、鈴木都議が失言をしてしまったという事実は変わらないというのに。
1000000000000歩譲って、野次が本当にみんなの党へ向けたものであり、塩村氏の勘違いだったと仮定しよう。(あくまでも仮定の話なので注意!)それでもなお、勘違いされるような発言を、それも野次として飛ばしたほうに責任はあるし、それによって塩村氏が責められる言われはない。そして、騒ぎを大きくしてしまった原因は、野次を飛ばされた塩村氏ではなく、野次を飛ばした後しばらくだんまりを決め込んでいたことにある。もし野次の内容が誤解なのだとしたら、すぐに名乗り出て弁明をするべきだったはずだ。そうしなければ塩村氏が「勘違いだった」と気づくこともできないではないか。なのに塩村氏に対して『「私の勘違いでした」と一言話せ』と要求するのは論理的に破綻している。勇気が必要だったのは一体どちらなのか。
この記事では、端から塩村氏を批判するという意図があったのではないだろうか。結論有りきで、なおかつ人格批判によって話を進めた結果、議論の展開に無理が生じてしまった。何を言ったか(What)ではなく誰が言ったか(Who)で何かを批判しようとすると、やはり議論に歪が生じてしまうのだろう。
ところで、後述するYouTubeの動画では野次はほとんど聞こえないのだが、NHKニュースの動画ではわりとクリアに聞こえる。これは恐らくNHK側で野次が聞こえやすいよう加工したものではないかと考えられる。音声が連続的に聞こえるようフェードインさせた結果、「自分が早く」の部分がゴニョゴニョと聞こえづらくなり、「みんなが」に聞こえなくもないというのが真相ではないかと思う。
鈴木氏の野次に正当性はあったか
ところで、野次を飛ばすこと自体にとやかく言うつもりはない。ふざけたことを堂々と言い放つ議員が居たら、野次のひとつやふたつは飛ばしたくなるものだ。ただし、その相手の発言した内容(What)に対してなら。今回の鈴木氏の野次を振り返ってみよう。書き起こしをしてくれているページがあるので、そちらを紹介させていただく。
塩村あやか議員の質問(野次られた部分)書き起こし - weemo*
こちらのサイトによると、野次の直前の塩村氏の発言はこうだった。
東京は都会であるがゆえに周囲との関係性が希薄で、女性が妊娠、出産、育児に関わる悩みを一人で抱えてしまうという弊害があります。
こうした問題を抱える女性たちのサポートを、東京都は積極的に進めていくべきで、特に周囲に相談できる人がいない妊婦さんを支える仕組みはとても重要であり、私も所属する厚生委員会で、この件に関する充実をお願いしてきました。
はてさて、文脈的にどうすれば「結婚しろ!」という野次に繋がるのか。ここで塩村氏が述べている問題は、例え結婚したところで解決しないものばかりだ。例え結婚していたとしても、東京は都会であるがゆえに、女性が妊娠、出産、育児に関わる悩みを一人で抱えてしまうという問題は解決しない。こういう問題があるからこそ、結婚に躊躇してしまうのではないか。そういった問題を提起している相手に、「結婚しろ」という野次は理屈が通らない。
従って今回の野次は、発言した内容(What)に対して正当なものではないと言える。
ただし、私が鈴木都議に対して非難するのはここまでだ。(細かいことを言えば謝罪会見の内容などにもツッコミは入れたいところだが。)失言は失言。人格は人格。失言があったからと言って、人格全てを否定するのは間違いである。
塩村あやか氏の意見が素敵すぎる!!
今回の件について、問題の野次の内容を正確に把握しようと考え、当初下記の動画を視聴してみた。どこで野次が飛んだかが分からなかったので、塩村氏の質疑を全部聴いたのだが、思わず「おおっ!!」となってしまった。提起している問題全てについて両手を挙げて賛成できるからだ。質問項目は次の通り。
- 受動喫煙対策について
- 生体販売ビジネスについて
- 動物愛護について
- 子育て支援について
特に生体販売ビジネスや動物愛護(これは劣悪な環境下にペットを置いている業者の話だった)等の話題については、過去にもこのブログで何度か取り上げているように、私も常々問題だと考えている。都民でないので票を入れることはできないのだが、今回の騒動とは別に俄然応援したくなった。塩村さん、頑張ってください!!
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