最近、とある友人とGPLや著作権、そしてソフトウェアライセンスなどについて議論した。オトコのスタンスとしてはリチャード・ストールマン先生のありがたい教えに従い、「私有ソフトウェアライセンスというのはよくない」という見解を貫いた。そして友人は「ソフトウェアに関しては一部の著作権は許容するべき」という立場をとり、お互いに意見を交換しあったのであった。
ソフトウェアライセンスを読んだことがあるだろうか。何かのソフトウェアをインストールしようとすると毎回表示されるアレのことである。何やらとても長い文章が書いてあるのだが、その詳細をくまなく読んだことがある人は全人類の1%にも満たないと思う。そこにはソフトウェアを使う上で様々な制限事項が記載されている。
ソフトウェアや著作権、DRMの各種制限事項は、ユーザの自由を極めて広い範囲で制限するし、その制限の内容はマチマチであって、しかも大抵はソフトウェアライセンスやメディアを販売している企業にとって都合の良いことばかり並べ立てて書いてある。そのような制限がなくなって、全てが自由なソフトウェアやメディアになれば世の中はもっと便利になるだろうというのが俺の意見である。友人との議論において、なぜ良くないのか?ということを野菜に例えて説明したらわかりやすかったので紹介したい。
「これはうちの畑で取れた野菜です。貴方は150円支払ったので、この野菜を食べる権利があります。しかし調理の方法には制限があります。あなたはこの野菜を使って煮物を作る権利はありますが、野菜炒めやホイル焼きにする権利はありません。また、他の人に譲り渡すことは禁止されています。美味しいからといって友人や隣人に味見させることは出来ません。あなたはNDA契約を結んだため、この野菜についての情報は一切公開することが出来ません。どんな味だったとか、どのような調理法が適しているとかといった情報を口外することは許されていませんし、ましてやブログに書くことなどは処罰の対象になります。食べ方にも制限があります。あなたは自分が所有しているフォークやナイフ、お箸、そして皿などを使ってこの野菜を食べてはなりません。我々が用意した食器を利用する必要があります。我々は食器を販売していますが、価格は50,000円です。長さが50cmあって不便ですが、この野菜を食べたいのなら大人しくその食器を使う必要があります。この野菜には種が含まれているので、栽培・増殖することが可能でしょう。しかし、貴方が手にしたのは調理して食べる権利だけであり、無断で栽培・増殖することは違法行為です。」
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