GPLソフトウェアを用いてビジネスを行うモデルの一つに、
デュアルライセンスというものがある。デュアルライセンスとは一つのソフトウェアをGPLとその他の私有ライセンスの両方でリリースするということを意味する。ちょっと意外かも知れないが、ソフトウェア配布時に同梱するライセンス条項さえ変更すれば、
一つのソフトウェアを異なるライセンスでリリースすることに特に制約はない。(ちなみに、デュアルライセンスはMySQLがとっているビジネス形態である。)
デュアルライセンスモデルを用いると、次のようなことが可能になる。
- GPLライセンスのメリットを最大限に享受して、ユーザの拡大やソフトウェア品質の向上を期待出来る。
- 私有ソフトウェアにはGPLソフトウェアを組み込めないので、そのようなユーザには私有ライセンスバージョンを販売することができる。
私有ライセンスを組み込むのは、OEMとも呼ばれるビジネス形態である。一見すると
「なんだ?!これは素晴らしいじゃないか!!デュアルライセンスにすれば万事解決!!」と思うかも知れないが、デュアルライセンスにはいくつかの問題点がある。